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Ω174

「なに!?」

「どうしたの~?」


 フィリーお姉ちゃんがゆっくりとした口調でのぞき込んでくる。私は腰に差したマイクを取り出してみた。なんだろう……マイクの筈なのに……


「何か~音がするぅ?」

「音って言うか……声の様な?」


 いいえ、もっと言えば歌のような気さえする。これはスピーカーじゃなくマイクなんだけど……まさか、そんな機能があるなんて初めて知ったよ。


「これって~、シシちゃんの同じようになってるのかな~?」


 そのフィリーお姉ちゃんの言葉で私ははっとなった。そうだよ、私のマイクがなってるって事は、シシちゃんのも同じようになってるはず。私とフィリーお姉ちゃんの視線がかち合う。そしてうなずき合った。私は体にむち打ってステージの方へと走る。

 私たちが近づくにつれて、マイクから漏れる声が大きくなる。いや、もしかしたら、すでにこれってスピーカーから聞こえてる? 大きくなっていく歌は、マイクと言うよりもスピーカーからなってる方が納得いく。


「むぎゃ!? ちょっ! フィリーお姉ちゃん!?」


 ステージ近くまできて、歌も大きくなったとき、フィリーお姉ちゃんが私へと倒れかかってきた。フィリーお姉ちゃんも疲れてた筈だし、疲れが出たのかも……とか思ったけど、何か様子がおかしい。フィリーお姉ちゃんは私の声に反応してない。


「フィリーお姉ちゃん?」


 私はそう言いながら揺さぶるけど、やっぱり反応がない。のぞき込むと何か目が反開き状態でフィリーお姉ちゃんが止まってる。


「フィリーお姉ちゃん! フィリーお姉ちゃん!! だ、誰か!!」


 そう叫びながら私は周囲に目を向ける。けど、周囲を見ると皆床に転がってた。


「そんな……」

「コラン」

「シシちゃん……シシちゃん! シシちゃん!」


 私はステージからやってきたシシちゃんに抱きつく。ちょんと汗臭いけど、暖かいシシちゃんだ。落ち着く。暖かいというよりもちょっと熱い位だ。ダンス踊ってたからだろう。


「シシちゃん、フィリーお姉ちゃんが、周りの人たちも……きっとこのマイクのせいだよ!!」

「そうね、変な歌ずっとなってるしね。周囲のファンたちも同じような状況よ。多分私たちが無事なのはこのマイクの所有者だからでしょうね」


 流石はシシちゃん。こんな状況でも落ち着いてる。


「どうしたらいいんだろう?」

「さあ、けど私たちがどうにかするしかないんでしょうね。やっかいだけど……」


 そう言ってシシちゃんはファンの前では絶対に見せないようなイヤそうな顔をする。すると私とシシちゃんのマイクが近づいたからか、何やら光り出した。そして目の前が真っ白になったと思ったら、私たちは白い空間に居ました。

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