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Ω156

「プリムローズにアレの使用を伝えてください」


 そう伝えるヘビ。ここでプリムローズが出てくるとは思ってなかったからびっくりである。あれって何? いや、ライブさせるって言ってたね。そしてコランとシシには確かにアレを持ち出すようにって言ってた。けど結構博打だよあれ。


 アレはエデンの羽持ち達さえよくわからなかったものだ。でも確かにこの星を引き寄せたのはあれである。なら、何かしらの効果があると思うのもわかる。そもそもなぜに? だし。ここでなら、アレを使ったときに星にどういう反応があるのかよく見えそうで、ちょっとは謎の解明につながるかもしれない。


 でもアレだけで止まるとも思わないが……絶賛ピンチなんだし、更に何かしないと間に合わなくない? 


「私も出ましょう」

「確かにヘビはまあまあ強いけど、世界樹の根は大きいよ?」

「そんな事はわかってますよ。心配してくれるのですね。嬉しいですよ愛しいラーゼ」


 なんか歯がうきそうな事を平然と言ってヘビは私の頬にキスしてでてった。なかなかに覚悟を決めてる感じだった。勝算でもあるのか? いや、あの蛇だし、勝算がないと自身で出るなんて事はしないか……


「音が聞こえる? 通信してる?」


 私がそういうと、オペレーターの子が首を振る。私だけ?


「みんな聞こえる?」

「き、聞こえます。これは、プリムローズの歌?」

「そうみたいね」


 私がプリムローズの歌を聞き間違えるはずがない。なにせ私が作ってるし。けど、これがアレの効果なのかな? 確かにライブとかの演出とか色々とゼウスの技術を使って大きく進歩した。でもだからって宇宙空間にさえ届くほどじゃないでしょう。それに聞こえるのは二人の声だけだ。


 それはコランとシシ……フィリーとミラの歌声は抜けてる。つまりやっぱりアレがこれをなしてるって事だよね。そして私達に聞こえてるって事はきっとあの星にもこの歌声は届いる? 


「何?」


 なんか世界樹の根の動きが変わった? 今までは獲物を狙ってまっすぐに伸びてきてた。けど、今はどうだ? 歌が聞こえ始めてから、その動きが嫌にうねうねしだしたぞ。それに一部はゼウスや陣を描いてる兵へとじゃなく、明らかに星へと進路をむける様な……


 そのせいで、大量の根が絡み合ったりしてる。これは……効果絶大では? やっぱりだけど、アレが星を引き寄せてるってのは事実のよう。


 でも何で? そこがわからない。アレは武器とかになる種の最古の姿とかなんとかだったけど、アラガタとかと因縁でもあるのだろうか? それとももっと別の何か? 


「アラガタの様子は?」

「戦闘中です」


 でしょうね。けど私が聞きたいのはそういう事じゃない。仕方ない、オペレーターの子たちも大変なのだ。私は自分で確認する事にした。きっとこの歌……アラガタにだって届いてる。その反応を見てみたいとおもったのだ。だから私は目にマナを集中する。


「修行の成果を実行するときね。千里眼!」


 魔法を多少は使える様になったから、色々と事前に仕込んだりもしてるのだ。これはその一つ。まあ遠くを見る……こと以外にメリットはないんだけど……けど、役には立つんだよ? 退屈な毎日を抜け出すときとかね。さらに透視だって出来るから気になる女の子の姿をじっくり見たりするときも役に立つ。


 そして今も……まあアラガタの裸なんて興味ないけどね。それに無限に見通せるわけでもないからね。けど、ここからアラガタたちが戦闘してる所までは余裕でしょう。


 私は千里眼を使ってアラガタの姿を捉える。

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