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√84

「ミリア……なの?」


 カメの様に丸まってるミリアに私はそう声をかける。すると反応が返ってきた。


「違う。私達は一つ」


 そういって一陣の風が吹く。それはただの風じゃない。そもそもここは飛空艇の中だし……これはミリアが起こしる風だ。


「この程度で調子に乗るでない!」


 そういって尊大な態度を取り戻したミリア。感情の起伏がはげしい奴だ。どう考えてもミリアと魔王は別ではなかろうか? そう思わずにはいられないけどね。でもミリア自身が否定した。この状態のミリアが言うなら、魔王の意思がミリアという意思を食っててそのうち、完全にミリアを乗っ取るのかな? って思ったんだけど、それを言ったのはミリアの方の意思っぽかった。


 ミリアはやっぱり一つ? それとも魔王とミリアで分かれてる? けどそれを確かめる術はない。だからこそ、カタヤだってこいつにいい様に使われてるんだろう。私にガチ惚れしてるあいつが私に敵対する事案はそうおおくない。


 今はその多くない一つで一番可能性があって最悪な候補が起こってるのだ。たった一人の家族は私以上って事だろう。それは仕方ない。家族っていうのは別枠だからね。


「私のテクでイッた癖に」

「イッ!? 行ってない!」

「足、ガクガクしてるよね?」


 ミリアは気丈にふるまってるけど、まだ完全には回復してない。当然だね。私のテクでイかせられたんだから、特別な絶頂に達したにちがいない。どうやら、私が行かせると凄く気持ちいいらしい。そしてどんどん癖になっていくみたいな? 


 まあいい女って麻薬みたいなものだよね。しょうがない。


「ふん、まあ今回は負けにしといてやろう。ほれ」


 そういって胸に手を突っ込むミリア。そしてその豊満なバストから何やらとりだした。その様子に皆警戒してるが、私は別にそうでもない。まあ皆私に万が一があったらと思ってミリアの一挙手一投足に注視してるんだろう。ごめんね。警戒感がなくて。

 てかある程度育った胸を持ってるとそこに入れたくなるのかな? 私は……流石にまだ無理だ。これからも出来る様になるかは不明である。だってその行為にはちょっと憧れるが、大きすぎて形が崩れた胸よりも適度で形のいい胸の方がいいじゃん。


 私は既に無い訳じゃないし……まあミリア程にはならないと思うが、もう少し大きくなる予定ではある。ブラにポケットでもつければ同じようにできるんじゃないだろうか? とりあえずミリアからもらったそれを見てみる。小さな石のような……でも綺麗な鉱石……これは魔光石? 


「それはかなり上質だぞ。それだけで数百年は持つだろう」

「なっ!?」


 なんで? 私も魔光石作れるけど、その性質は私ににて瞬間火力しかないよ! 魔王は私のマナで復活したのに……なんで魔王の作ったと思われるこの魔光石はそんな長期間持つの? ズルい……


「ふん、まあまあじゃない」


 とりあえず私は悔しいからそういった。外ではどうやらまだ戦いが続いてるのか、激しい音がしてた。

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