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Δ162

キィィィィィィィィィン


 そんな甲高い音が聞こえる。僕達は今、山のふもとの森を駆けていた。流石に数千年もあるからか、木々がでかい。これだけの木々を成長させるための栄養はどうやって供給してるのか……島の筈だが、ここは……この地は一つの世界のようだ……とおもった。


 高くそびえる木々の隙間に目を凝らすと二足歩行ロボットが腕を広げて空を飛んでた。


「空まで飛べるのか……」


 そう思ってると、ロボットのお腹が開いて何かが落ちてくる。


「伏せろ!」


 その言葉で皆が地面に伏せる。そしてそれと同時に爆発が森を吹き飛ばしてく。熱気と熱風が肌を焼く感覚がある。まあその程度でダメージを受ける体ではないが……さすがに燃え盛る炎にずっと焼かれ続けるのは不味い。セーファは問題ないだろうが、体の耐久性にも限界はある。


 絶え間なく降り続く炎をまき散らす物体。空には編隊を組んだロボット達がその腹から次々と攻撃を行ってる。僕達は直接降り注ぐ分だけを対処し、行く道を塞ぐ炎はセーファに除去してもらい進んだ。そして落ちてたアンティカを見つけた。


「おい! 動けるか!?」


 そう声をかけるが反応は帰ってこない。ダメージは負ってるようだが、動けなくなるほどの様には見えないからシズルスの気持ちの問題か? 


「ラジエル、長居は出来ないぞ。それに自力で動けないのならこれは――」


 セーファは暗に置いていくしかないと、そういってる。確かに流石にアンティカは運べない。いや、無理をすれば行けるが、そうなると敵に囲まれる。今もかなりヤバイ。上もそうだが、ロボット達は下からも大量に来てる。


「くっ」


 僕は地面を蹴ってアンティカに乗る。コクピットを開けて中をみるとやっぱり生きてはいることが確認できた。


「みんなは先に船へ! 僕はアンティカと共に行く!」

 

 そういって僕はコクピットの中へと入る。映像には皆が先に行く様が映ってた。


「えっと……」


 こんなところで寝てる場合ではないが……問題があった。僕は目の前の色々な機器を見て動きがとまった。なぜなら、僕はこれらの機器でアンティカを操作してたわけではないからだ。


「うわっ!?」


 大きく揺れる。きっと近くを攻撃されてる。コックピットの中の温度も上がってるような。熱が炎が周囲を囲んでるせいだろう。早く動かないといけない。けど、何をどうやれば……ダンプの操縦なら出来るが……どうやらダンプとは違うみたいだし……


 とりあえず僕は椅子に座ってレバーを握る。その時だった。


(え?)


 いつの間にか僕は前にいた何もない空間にいた。目の前にはさっきまであったアンティカが映す映像がある。


「わかる……ここなら、動かせる!」


 僕はアンティカを自分の体の様に動かし始める。

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