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Δ38

「ラーゼ様!! ご無事で!」


 なにやら息を切らしてカメレオンがやってきた。何人かいないのは死んだんじゃないよね? 多分ゼロの足止めに数を裂いたりしてるんだと思う。まあ今更何人死のうが私の心が痛むことはないけどね。だって私の為に死ぬのは仕方ないことだもん。


「こっちは大丈夫。そっちは?」

「こちらはグルダフ様がゼロを抑えてますが、国軍の精鋭とやらでは蜘蛛の相手は……」


 カメレオンは明言しなかったけど、どうやら蜘蛛相手にはあいつらでは役者不足だったらしい。こっちの戦力をもっと投入してもいいんだけど……それやるとほら……あいつらプライドだけは高いからね。そのくせやたら私の事をやらしい目で見てくるんだよね。ここらへんで間引いててもいいと思ってるよ。


「その内全滅しそうですが、そうなると厄介ですね」


 最後ちょっと舌打ちしたね。私に近い人たちはあいつらの事嫌いだから全滅しろとか思ってそう。けどそうなると、確かに厄介。何せそれなりに偉いというかなんというかだからね。こんな世界だから軍部って発言力でかいんだよね。それも国王直轄の軍ともなるとね。エリートだから。奴らからしたらファイラルの軍なんて田舎者みたいな物に見えるらしい。しかもこっちは多種族混成軍だし。見下す所は沢山あるのだ。無能を守る事程無駄な事ってないよね。


「そうだ。あいつらのとっておきは何だったの?」


 確かやけに自信あったじゃん? 多分それを使った筈だから一応カメレオンにそれを聞いてみた。


「魔剣だったようです」

「魔剣……ね」


 そういえばあいつら全員帯剣してたな。けどこっちにはほら、アスタナいるし……あいつら全員魔剣みたいなものだ。しかも自身が武器で大体が武器マニアで武器を作る事にもたけてる。人種が持ってる魔剣は多分国宝とかそんな感じで手入れはされてても改良がされてるものはない筈。


 確かに使う奴が使えばそれなりに強いはずだけど……魔剣は求めるマナも大きいんだよね。そもそもが……だよ。人種が銃を主武器にしてるのはそれが一番効率的だからだ。今更古い魔剣を切り札にするとかお笑いでしかないよね。


「同じ魔剣が奴らには支給されてたみたいです」

「同じ?」


 アスタナが入れば魔剣は乱造できる。けど、彼らは私が囲ってるし、それはあり得ないハズ。魔剣は貴重な筈だったと思うけど……それにおなじようなみためはあんまりしてない。いや、それこそアスタナが気軽に打つ奴は確かに似通ってる。でもだからアスタナはこっち側だし? ちょっと良くわからない。けど、結局は蜘蛛にも効かないような魔剣だしね。気にする必要もなさそうな? 


「ラーゼ様!」


 そういってカメレオン達が私の乗ってる籠を取り囲む様に展開する。何故かって? それは残りの二匹の蜘蛛がこっちに迫ってるからだ。とりあえず、アンティカを止める為にも残りの蜘蛛にも引導を渡しそう。勿論、私はそんな事しないけどね。だって私は偉いし。こっちにむかってるグルダフの部下達を使おう。

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