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θ105

 巨大ガンマジロはその生を終えた。それは間違いない。サイオスの攻撃で倒れた巨大ガンマジロの上に冒険者達が次々と乗っていき、起き上がらせるのを阻止。そして上からサックザックと刺して行った。それはなかなかにエグイ光景だったよ。大将がやられてガンマジロ達の勢いは明らかに落ちた。完全にこちらが優勢。情勢は逆転した。これならもう大丈夫かな? まあけど、殲滅するまでカードは止めないけどね。


 そもそも使ってても私的には消費何てないからね。そもそもが普段から漏れてる力で発動してるから、問題ない。勢いがある今ならそれこそ、かなりのアクシデントでもない限りひっくり返る事はないでしょ。そんな事を思ってると、何か道具を使ったかのような甲高い音が響く。それと共に、ガンマジロ達の動きが変わった。一斉に渓谷の谷に向かって回りだした。冒険者達を無視してガンマジロ達は登ってきた谷に消えていく。


「くそ! にがすか!!」


 そんな事を叫んで冒険者達が追うけど、回転からだのまま転がり落ちれるガンマジロ達と違って人種はそんな事は出来ない。いや、私の力で強化されてるし、出来なくはないかもだけど、皆行き成りそれが出来るほどの度胸はない――


「うおらああああああ!!」

「待てサイオス!!」


 赤線の静止の声を無視してサイオスの奴はガンマジロから剥ぎ取った硬い甲殻をソリのように足元にひいて崖を下り下りていく。あのバカには恐怖という感情はないのだろうか? そもそもそれでどうやって安全に止まるのか。いや、安全に……なんて考え自体があいつにはないのだろう。崖の下には上の方の戦いに参戦してなかったゴブライダー共が大量にいる。てか……あいつらはなぜに参戦しなかったのか気になるよね。


 スピードは落ちてもここを登れないわけはないのに……それに魔物が撤退なんて……どうやらやつらサイオスよりも頭いいのかもしれない。流石にサイオス一人では無謀すぎる。けど更にゴブライダーとガンマジロ達は引いて行ってる。あれならこっちはゆっくりと迂回しても大丈夫かな。


「サイオス! そいつらを見失わないでよね。引き場所がわかったら合図頂戴」

「任せろ!!」


 そう言ってサイオスは一足早く崖下について奴らを追いかける。さて、こっちはこっちで移動しないとね。


「犬一」

「はい! 只今」


 そういって犬一はどこかに連絡する。すると五分くらいしてダンプが来た。これで移動……といきたい処だけど、流石にダンプが通れるほどの道ではない。なのでダンプの上に載ってる籠を下ろす。ここまではサイオスの手前歩いたけどさ、今はサイオスがいないし更に歩くとか疲れるから私はこれに乗る。運ぶのは勿論冒険者達だ。大丈夫誰も文句何て言わないから。寧ろ、誰がこれを担ぐかで揉める始末だよ。


 最低四人いればいいから犬達と赤線で事足りる訳だけど、赤線はともかく、犬達は体力ないからね。だからやっぱり冒険者の中からって事になる。私を運べるなんて名誉なことだから、皆やりたいんだろう。どうにかしてメンバーを選出したから私たちも出発だ。大名行列な感じで私たちは進みだした。


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