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ククール神が言ってるこの宇宙で今もなお足掻くその誰か……というのは私……じゃないよね? 意図的になのかは知らないが、今の私はククール神と目が合わない。まあ背中側に回ってる……というのもあるけど。
でもその気になればククール神はちょっとこっちを向く……くらいはできるとおもう。それをしないって事は私じゃないよね。
そもそもがだ。そももそがククール神は私の事は占えない……といってた。それは私が全く別の存在だからだ。この宇宙に属してない私はククール神の占いの対象外なのだ。
つまりは今、こういってるククール神の対象は私じゃない……QTE証明完了。私はホッと胸を撫で下ろす。
「そんな存在など、いるわけが……いやいたとしても……もう……そこに希望があるはずがない! 相手はあの始祖の龍なんだぞ!!」
ガツン! と床を叩くその神。神の一撃にも耐える床すげーな……とかちょっと思った。けどここはぜーファスの神域だ。それなりの強度があるのは間違いないか。あんなどこぞの神ではぜーファスの神域にダメージなんて通せるはずがない。
でも彼のいうことも最もではある。確かにククール神がいったように希望とは引き継げるかもしれない。一人が無理でも、その意思を継いだ誰かが……意思とかではなくても、同じ思いで動くその誰かに希望の糸は伝わっていくのかもしれない。
まあカサノヴァの奴は別にこの宇宙のためには動いてなかったけどね。新たな宇宙を作り出せば、この宇宙を捨ててその新たな自分の宇宙で新たな歴史を始めればいい……というマインドだった。
まあそれでも希望ではあるよね。寧ろ始祖の龍を倒す必要がない分、そっちの方がより現実的だったかもしれない。それをただの逃げだ! ――というやつもいるかも知れないが、それでも何もしない今ここに残ってる連中よりは「希望」ではあったのは確か。
新たなる宇宙への脱出……それも潰えた今、生き残るには始祖の龍の打倒しかない。でもここにいる全ての神が一斉に始祖の龍に挑んだとて……彼が言う通り「相手はあの始祖の龍」……でわかる通りに勝ち目などない。
私だってそう思ってる。いくら希望があると……そういっても、他の者達にはそれが「希望」には見えない。そういう状況にまで、もう追い込まれてるってことだ。




