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「カサノヴァは逝ったか」
私の耳にそんな声が入ってきた。こんな時でもわざわざ他人の死を喜ぶような奴がいるのかな? とかおもってると、私の前……というかククール神の前にその神はきた。布で顔の大半を隠してる神だ。そしてその奥にとても綺麗な水色の目が見える。その目はまるで波のようにゆらゆらとゆらめいてる。上半身には胸の中央に丸い穴があいでる。それに意味があるのか……はわかんない。まあそもそもが神の肉体はエネルギーでできてる。心臓が重要な臓器……とかない。
だから別に胸に穴が空いてても影響はあんまりないだろう。それよりもこいつは? と私はククール神の背後に回ってガルルル−−と威嚇する。まあ私のことは見えてないだろうけど。なにせ今の私は実体ではないし。けど……なんだろう……
「がルル……ガ?」
−−と私はちょっと勢いが削がれた。なんか目があったような? いや、別に本当に威嚇してたわけじゃないよ。それにカサノヴァの奴の性格上? かなり恨まれてそうだからね。こう言われても仕方ないよね。別に私だけがやつにやり返したかったわけじゃない。
そういうことだろう。でもあれでカサノヴァの奴は上位の神で信者も多かった。表立って楯突く……なんて大抵の神にはできなかったんだろう。それにここにいる中ではカサノヴァの奴が一番上の神だったしね。いや、もちろんここはゼーファスの神域だ。だからこそゼーファスに従ってた神もいる。けど一番強かった? というかナンバーツー的なあのイケメンな神は今はいないみたいだからね。どっかでボロボロになってる可能性もある。
でもやられてはない……と思うけど……それに今戦ってるのはヴァラヴァレレイド率いる神龍改32槍の面々だ。そこに他の神はいなかった。あいつがカサノヴァに従うわけはないし……ならばきっとどっかの宇宙にいるんだと思うけど……ここに残ってるゼーファスに従ってた神たちは中位くらいの奴がおおい。だからカサノヴァには逆らえなかった。もっともっと足並みを揃えてれば……とか思えなくもないが、まあ相手が始祖の龍ではきっとそんなに違いはなかった。
てかこの神はなんだ? なんでカサノヴァの失敗を喜んでる? だってカサノヴァは……まああんな奴だったが、しっかりと始祖の龍と戦ったのだ。どんぱちやった……とは違うけどさ、その力を武器に始祖の龍に挑んだのは確か。
そして散って行った。結果としては敗北だ。間違いない。でもカサノヴァの次はこの宇宙全体だ。こいつが余裕をもって「逝ったか」なんていってるばあいじゃなんだよ!




