&567
なんで頭を増やすのか? それにあの頭、なんか生きてるし? ただ取り付けたってだけじゃない。神の厄介なところでてる。
なんにだってぽんぽんと命を授けるっていうね。まあ本当に輪廻とつながってる命ではないとおもう。だって輪廻に繋がるっていうのは世界とちゃんとつながる事だからね。
それは何回も転生するちゃんとした命ならちゃんとした世界、星に根付かないといけない。こんな簡単に与えられるようなものじゃない。
だからこそ、この命は簡易的な物だろう。そもそもがその見た目が……ね。始祖の龍はとても凶悪な顔をしてる。黒い鱗に四つの目。そして凶悪な牙が幾重にも内包してある口。その口は星さえも噛み砕くことが出来るだろう。
でもそんな顔の横にまるでびっくり箱から飛び出してきそうな頭が二つ、左右についてる。色は派手で、片方は蛍光イエローでもう一つは蛍光ピンクの頭である。なんかやけにもふもふしてて、ぬいぐるみみたいな? 四つの目は、形が違う大きなボタンで再現されてる。丸にバツに三角四角……それぞれのボタンが目の代わりだろう。
口からはどっちも長い舌がブラーンと垂れ下がってて、どっちの首の口からは「ぐははははははははは!」−−といううるさい声が……始祖の龍はきれていい。
だって自身の耳のすぐ横で、変な頭をつけられて、しかもそれか騒音レベルの笑い声を発してるんだよ? これは紛れもない嫌がらせだろう。
純度100パーセントの嫌がらせだよ。まあけど……メイクは完成したんだ。実際は始祖の龍の頭の派手さはその左右の頭にも引けを取らない……というか? もっと派手になんてる。
黒く渋かったその鱗は左右に負けないように派手に光り、四つの目も光ってる。つけまつげは数十メートルの長さがあって、もちろんそれも光ってる。いや光ってるというか? その付けまつげも生きてるというか? だってウニウニしてるし。
なぜか鼻からは息をするたびにロケット花火みたいなのか出てて、それによってピューという間抜けな音が響く。歯は真っ白で、口を開けるとその奥から自身をデフォルメしたかのような? そんな姿のカサノヴァが現れて−−
「私のものよー」
−−といってるのだ。もうね……なんかひどいね。確かに派手だ。ド派手になった。でも全部がチグハグというか? これはまとまりがあるといえるのだろうか? まあ派手……というまとまりはあるか。
今まではまだメイクしてない部分が埋もれてしまってけど、今やそんな場所はない。全ての部位が自分こそが一番派手なんだ! と闘いあってるかのように見える。
そしてメイクが完成した今、カサノヴァはこういった。
「さあ、始祖の龍よ。私のメイクはどうかしら?」
ってね。




