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「あ、貴方は!」
「ちょっとお待ちください!」
そんな風にククール神に声を掛けられた神達が慌てふためいて何やら神が集まって団子状態になっていた中に押し入っていく。きっとカサノヴァにでも知らせにいってくれたんだろう。
でも今の神の反応。さっきの神かどのくらいの地位の神かなんてしらないが、いかにもモブっぽい神だった。ただ「我神ぞ」――とプラカードだけで神と主張してるようなさ。いやそれだけではある意味で斬新かもしれない。ならば顔に神と書かれてるみたいな? それで神を表してるだけの、沢山の中の「神」みたいなやつだった。
まあ大体辺境である宇宙はもうほぼすべてが始祖の龍によってその腹に収まってしまってるわけで……そう考えると、今生き残ってる神達の比率で言えは、きっと中位の神が一番多いはずだ。
元は神の中でも一番下な下位の神がもちろんだけど多かっただろうけど、今やなんとか命からがら? 生き残ってる下位の神しかいないだろうからね。中位の神たちの宇宙もかなり始祖の龍によって荒らされまくってるとは思うけどまだ中位の宇宙は壊滅した……とまでは言えない。
ならばきっと中位の神が多いだろうし、あんななんの特徴もないような神なら、中位くらいかなって。いや、本当なら下位くらいの感じはある。けど下位の神って生き残ってる奴らもきっと絶望に包まれてるんじゃないだろうか?
絶対にかなわない圧倒的な上位存在といえる始祖の龍の侵略にあって、下位の神ではなすすべなくその宇宙を奪われたのだ。いや奪われただけなら奪還とかいうチャンスがあったかもしれない。
でもそれは無理だ。だって下位の神たちの宇宙はもう存在しえない。全ては始祖の龍の腹の中に入ってしまってる。
『なんだかとっても敬われてるのね』
「そんな事はないですよ」
謙遜するように私の言葉にククール神はそう答えた。中位同士ならそれこそもっとライバル意識? とかあってもおかしくなさそうなのに、さっきのモブのような神たちはまるでククール神に声を掛けられたのが栄誉なことのように動いてた。
神たちからかなりの信頼を勝ち取ってるようだ。けどそれは都合がいい。だってカサノヴァと上手く対話した時に、ククール神の肩をもってくれる存在ももしかしたらあり得るかもしれないじゃん。
本当はそんなの期待なんてしてなかったけど……今の神たちの言動をみてると、ククール神の特別感? って奴を感じたよ。だから私はククール神に期待をしてる。




