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『だから……ね。私達は友達に成れないの』


 それが結論……そういうように蝶は私にいってくる。ずっとここで一人なのも、こんな風に引き離されるからなんだろうね。まあそもそも私達には生み出す力があるんだし、ずっとこんな何もないところになんていられない。

 少なくとも私には無理だ。だってここには本当に何もないからね。話し合い手だって、今は蝶がいるが、始祖同士は長くは一緒にいられないようだしね。基本ここでは孤独が当たり前なんだろう。

 話し相手を作り出す? それもいいと思う。私達ならでき。でも……ね。それって私が想像し得るやつだからね。一から作ったらそれこそ赤ちゃん? 知識を与えて話し相手になってもらうといっても……それなら自分となんら変わんないような?


 別にそれでも最初はいいと思う。ただ一人でいるよりも、自分が作り出した分身のようなやつでも話し相手になってくれるなら、孤独は紛らわせる事ができるだろう。けどそのうち飽きそうたよね。

 話すことだってさ……


(ここじゃあすぐに話題が……尽きそう)


 女の子はけたたましいけどさ、それにはそれだけの話題があるからだ。実際女性の会話なんて中身なんてないから、話題なんてなんでもいい……といえなくもない。でもここでただ会話をするだけだと、流石に……ね。話題とかすぐになくなるよ。

 わざわざここにとどまる必要性なんて……まじで何もないし。私達は実際何でもできると思う。別に宇宙を生み出す……なんてのは始祖の力をそういう風に使ってるだけ……だ。だから何をしてもいいと思うんだけど……この蝶は何もしてない。ただそこにいるだけ……といっていい。

 本当にそれが……ね。私にはわかんないよ。まあ無欲なのはこっちには都合がいいけどね。だって私の事、手伝ってくれるかもしれない。始祖が二人でも引き離されるのなら、三人も集まったらどうなるかわかんないが……まあ始祖ならやりようはいくらでもあると思う。

 だからここは友達になって、協力を約束させたい。確かに私達は一緒にいることはできないんだろう……でも……


「違うよ。わたしたちは友達になれる」

『でも……』


 一緒にいられない……と言いたいのだろう。でもそんなの関係がない。そう、関係ないんだよ。一緒にいることが友達の定義なの? そんなの違うよね。この蝶は何もしらないのだ。なら、押し付けることだってできる。


「友達は心でなるものだよ。互いに友達になりたいっておもったら、それはもう友達なんだ!」


 私はそういう風に宣言してあげた。


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