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&470

「どうする……か」


 私は考え込む。ついでにウサギっ子が勝手に作ってたティーセットの場所にいって、そこに椅子を勝手に作って座ってお菓子とお茶をたしなむことにした。ドラグはとりあえずこっちの存在……新生宇宙で再誕させた。

 これで一つ、また私の大切な存在が新生宇宙に組み込まれたわけだ。それはいい。実際あとはヴァラヴァレレイドだけだ。ルドルヴルヴ? あれはなんか成り行きで連れてきただけで、別に仲間かどうかはまだ微妙だ。

 でもヴァラヴァレレイドは確実に仲間……というか私の信者みたいなやつだし。私にとってとても便利……ではなく都合がいい……でもなく、尽くしてくれる……うん、尽くしてくれるからね。今や風前の灯火と化した現宇宙と共に始祖の龍に食われてしまうのは惜しいと思ってる。

 だからあとはヴァラヴァレレイドさえこっちに再誕させたら、もう完全に私的にはつながりを絶って新生宇宙に集中したいところではある。なにせもう私と現宇宙は他人というか? 縁とか由縁とか運命とかさ……そんなのすべてを断ち切ったのだ。

 だから本当ならかかわらない……のが正解だ。でもヴァラヴァレレイドは向こうの宇宙に未練があるからね。彼はあの宇宙が存続していくのを願ってる。確かに私もあとくされなく? 決別するためにもそうなってくれたらいいなって思ってた。

 だっていくら関係なくなったといっても、いつの間にかなくってたらちょっとは寂しい気持ちがわくと思う。関係なくなっても勝手に続いて行ってくれてたら、なんの後ろめたさもないじゃん。このままじゃ、私が見捨てたからなくなった……みたいなさ。そんな罪悪感を植え付けられるかもしれない。けど……


「あれ、無理じゃない?」


 私は本音をいった。これまでは始祖の龍の事は精々伝聞というか? そんなのしかなかったわけだけど、今や私たちはしっかりと始祖の龍と相対したわけだ。それで思う。思ったことがこれである。


「あれは無理」


 ……これって当然の答えだよね? 伝聞だけでなら大げさに言われてることって怏々としてあることだ。てかそういうものだろう。話なんていつの間にか盛られるものだ。けど……始祖の龍と戦ってわかった。

 あれは盛られてなんてなかったと。寧ろ始祖となった私よりも始祖の龍は全然強い。それを肌で実感した。だからこそ……


「もういいんじゃない?」


 である。


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