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&468


ふう……


私はようやく一息をついた。実際アクトパラスとゼンマイはまだ始祖の龍に取り付いてて何やら狙ってるのかもしれない。そうなんだろうとは思う。けどそれまで付き合う必要は私達にはない。実はアクトパラストとゼンマイは向こう側……つまりは始祖の龍側についた……とも捉えられるかもしれない。

 その可能性も実は捨てきれないよね。まあ可能性は低いとは思う。だって始祖の龍には協力者? とか共生者? とか全く持って必要ない。すでにアーミュラというパートナーがいるんだ。

 そもそもが始祖の龍は淋しい……とか思わないと思う。だからアーミュラさえいたら別に……他、なんていらないんだろう。じゃあなんで? ってことになるが、そこはわかんない。けどとりあえず……


「あとは頑張ってね」


 私はそういって、休憩することにしたんだ。ベッドをぽんっと出して、そこにのそのそと乗って、丸まって寝る。もちろんその前に力を使って汚れは落とした。服もネグリジェに変えた。それで「ムニャムニャ、お休み……」――といって寝た。


それから何時間位経っただろう? もしかしたら神の就寝というのはうっかり……というのがあるものだ。ちょっと寝るつもりが数百、数千という時間が経ってる。なんてことはよくある。

 なぜならわたしたちには時間の概念が曖昧だからだ。そもそも私を咎める存在なんて今やもうない。本当に、もういないのだ。ちょっとズラララバライトがうるさいくらいである。前の神としての立場なら、私の上には中位の神がいて、さらに上に上位の神がいた。

 けど今や私はこの新生宇宙の始祖である。私が頂点。私が優勝だ。


「んんー!」


 私はぐぐっと体を伸ばす。私のしなやかな完璧なボディはポキポキなんて骨を鳴らす……なんてことはない。


「おはよぉー」


 私は口を抑えつつそういった。それにズラララバライトは『うむ』とだけいった。私はポヤポヤとしてる頭をはっきりさせるために、シャワーを浴びることにした。でもその前に……


「まだある?」

『なんとかの』


 ふむ、どうやらまだ現宇宙は残ってるようだ。どうやら寝過ごしてた……ということはないらしい。私の体内時計もまだまだ捨てたもんじゃないね。いや、もしかしたら自分が思ってるよりも気にしてるのかもしれない。

 だって、私が生まれて輪廻をしてきた宇宙だ。その殆どは覚えてない。私が覚えてるのは地球でのことと、ラーゼになってからのこと。でもそれでも、確かにこの魂は元は現宇宙のものだった。

 だからある意味であの宇宙は故郷だ。それが今、なくなろうとしてる。それを私は気にしないようにしてるけど、心の奥では……魂の奥ではやっぱり感傷があるのかもしれない。

 寝てる間に無くなってたらちょっとは寂しい……みたいなね。

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