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 それは執念というのか……そんな気持ちが私には見て取れる。向こうにいるヴァラヴァレレイドやらルドルヴルヴとかウサギっ子にドラグにはそんな余裕はないだろう。けど私は新生宇宙にいるからその余裕がある。


「ほれ」

「ん」


 私は差し出されたおしゃれな飲み物のストローをパクッと加えてズズズーと飲む。トロピカリルでパチパチと喉に来る刺激が気持ちい。それに……どさ――と私はふわふわのクッションに腰を下ろした。いや腰を下ろしたというか? 腰を下ろした瞬間にそこにそれが現れた……といったほうか正しいだろう。白くて、自身の体を埋めるようにその形を変えるクッションは神をダメにしそうだけど……別にさぼってるわけじゃないから。


 ちゃんと私はドラグの目を通して戦場を見てる。けどドラグだけの視界だけじゃ不便ではある。でもほかに視界を楽に共有できそうな存在がね……いないよね。一応ウサギっ子は今や私の眷属ではなく、独立した神へとなってる。私の眷属の神ではあるが、でも私はすでに新生宇宙に軸を移してるからね。向こうではほぼ独立した神といってもおかしくない。じゃあ新生宇宙側では? となるが、ウサギっ子はまだ新生宇宙の存在にはなってないからね。それに……


「あの子ひねくれてるしね」


 そこがかわいいんだけど、私に簡単に視界を許してはくれないだろう。ならばヴァラヴァレレイドかな? ヴァラヴァレレイドなら私が言えば二つ返事で共有してくれると思う。魂の回廊も切れたけど、気持ちで彼は受け入れてくれるだろう。できないことはない。とりあえず二人目はヴァラヴァレレイドで決定だ。ルドルヴルヴは一緒に戦ってるが実際は私とのつながりは薄い。だから無理だ。


「うわぁ……けどあれでアクトパラスの奴は平気なんだ……」


 さすがにだけど、始祖の龍はアクトパラスの奴を排除しようとしてる。自分の体にくっついてたアクトパラスを引き裂いて殺そうとしてる。今のアクトパラスはどうやらもう原型をとどめてない。完全に始祖の龍と同化をしようとしてるみたいな……さ。そんな感じである。人の形はなくなり、まるで膿のような状態だ。それが始祖の龍へとくっついてる。アクトパラスは病原菌みたいな……そんな感じになってるのかもしれない。それで始祖の龍を内側から食おうとしてる? 

 普通ならそんなことはできないはずだ。いくらそういう特性を持ってる神だとしても、始祖の龍ならこの宇宙によって与えられた特性なんて押しつぶせる。だって始祖だから。けどどうやら、今でもみんなが無事な事、そして始祖の龍がその爪でひっかいても内側から触手が出てきて暴れてるのを見るに、アクトパラスは始祖の龍に抵抗してるのがわかる。

 どうやってるのかはまるでわからないが、これはチャンスだろう。アクトパラスの奴の手伝いをするべきだ。

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