表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2363/2426

&428

 アクトパラスのやつが始祖の龍へと向かっていく。体は崩壊しつつも、やつはやる気だ。でもそのサイズ感は全く違うが……とか思ってると、アクトパラスは体を一旦小さくギュンと縮こませる。

 まあ腕と脚を畳んで丸くなっただけだったが、でもそこからが違った。その頭が大きく膨らみ、ほかの部分からはタコの足が何本もでてくる。元の人間の身体を飲み込んで、その姿がまさにタコのようになって、その大きさも巨大になった。

 それに……


「崩壊を克服した?」


 私はそれにちょっと驚く。だってさっきまで体が崩れてたアクトパラス。でも、今の巨大になったアクトパラスはその崩壊を感じれないくらいになってる。始祖の龍の攻撃をこの現宇宙の存在が克服したというの? それは快挙といってもいいんじゃない? ゼーファスだって自身の存在を根本から変えるような荒療治をすることによって始祖の龍に攻撃を通し、そして攻撃をやり過ごしてた。

 なのにアクトパラスは……あれはあくまでアクトパラスだ。確かに巨大になって姿形を変わってるが、元々タコみたいなやつだったし……タコから人間の身体が生えたような見た目のやつだった。

 それが完全にタコになっただけ。それだけで始祖の龍から受けた「崩壊」を克服できるか? と思うとできなさそうだが……なにかきっとあるんだろう。その沢山の脚の一つに崩壊を押し付けて切り離した……とか? 実際やつの一つの触手は再生してない。そこに崩壊を押し付けたのかもしれない。それなら後数回は始祖の龍の攻撃をしのげる……ということか? 

 そんなことを考えてると、私もろとも叩き潰そうとアクトパラスはしてくる。私はとりあえずよけようと回避行動をとるが……始祖の龍はそんな事せずに向かってくる触手へと突っ込んでいく。それだけでアクトパラスの触手は本体からちぎれてしまう。触れることすら許されない……それが始祖の龍だ。


 でもどうやらアクトパラスは自分の身体の事なんてどうでもいいらしい。残りの触手もためらいなく始祖の龍へと向ける。そんな全ての巨大な触手を羽を広げることで弾き飛ばす。一瞬で全ての触手をなくすアクトパラス。けど……その口から正面から黒いエネルギー砲を放った。

 強大な力だ。それこそ星をいくつか壊せそうな……そんな力を感じる。けど……大きく口を開く始祖の龍。するとその口にその力は吸い込まれていくじゃないか。それでもなにかを期待してるのか、アクトパラスは力を放つのをやめない。


「なんかだんだんアクトパラスが小さくなってない?」


 そんなことに気づく。流石に無駄だからやめたほうが良いと思う。更にそのアクトパラスが放ったエネルギー砲、それが私達の方にやってくる。どういうことかというと、始祖の龍が飲み込んだその力を逆に私達に向かって放ってるのだろう。良いように使われてるじゃん。

 そして……全てを吐き出したアクトパラスは始祖の龍のくるっと回って放たれた尻尾によって粉砕されてた。

 何やりたかったんだあいつ? と私は思った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ