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&378

「どこに!? 慌てるな。始祖の龍の力を感じるのだ!!」


 流石はゼーファス。最も古い神であるゼーファスはやっぱり経験が違うんだろう。見えなくなった始祖の龍。けどその対策をしっかりとするみたい。確かに始祖の龍の力は禍々しい。それを感じれば居場所なんて簡単にわかるだろう。

 なにせ始祖の龍は自分の力を隠す……なんてしないだろう。そんなこずるい事をするやつじゃない。


「ぬっ!? これは!!」


 始祖の龍の力を感じたんだろう。ゼーファスが焦ったような声をだす。その時だ。


『固まって全力で守れ!!』


 それはヴァラヴァレレイドの言葉。きっとまずい事が起きようとしてる事をヴァラヴァレレイドも感じたんだろう。でも……そのヴァラヴァレレイドの言葉にはゼーファスは従えない。なぜなら、切り札を既に切ってるからだ。そのエネルギーは既に用意されてて、別の物にここから返還……をすること出来ないのだ。

 それこそゼーファスの全てを使ったようなリスクの大きな攻撃だった。だからこそ、それ以外にできるすべはない。既にもう暴発しそうな……そんなところまできてる。さっきからゼーファスの体自体が白くなって曖昧になってる。

 自身の全てを攻撃のエネルギーにしてぶつかる……とか? そんなのだろうか? でもそれだけじゃ始祖の龍に通じる? とはちょっと思えない。だって現宇宙の人々が始祖の龍に何もかもが通用しないのはそういう事だからだ。

 そういう法則……そういう存在だから……だからこそ全てをかけて……なんて言っても、それだけじゃ足りない。確かにゼーファスは神の頂点。それだけのやつが全てをかければ……と思うかもしれない。

 でもそれは傲慢な考えではないだろうか? 神だから……龍だから……確かに存在として神も龍も破格だ。たった神一つ龍一つで星いくつ分になるか。魂何個分になるか……そんな力と価値が通常ではあるだろう。

 なにせ神も龍も……そして竜も、他の生命とは隔絶した存在だ。どんな時代でも世界でも信仰対象になりえる存在。


 けど……それでも……


「始祖には等しく子どもなんだよ」


 私は呟く。だって私も始祖だから。だからわかる。始祖は宇宙の創造主。そんな私達から見たら、神や龍の区別なんてない。だって全ては児戯で抑え込めるからだ。だからたった一つの「全て」ではたり得ないのだ。


「でも、そのくらいゼーファスだってわかってるよね。なら、まだなにかある?」


 白く体を光らせて、その身に膨大なエネルギーを集約してるゼーファス。あのままじゃ、その切り札が無駄になるとおもったからだろう。ゼーファスは決断した。


「すまぬ、皆よ!!」


 その瞬間、周囲を固めてた神々をゼーファスは吹き飛ばした。そしてゼーファスはいうよ。


「ここだ!! 我はここだぞ始祖の龍!!」


 それはまさに自分を囮にする行動だった。

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