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「さて、やるよズラララバライト」
『御意――準備は万全じゃ」
始祖の龍が楽しそうに戦いをするたびに、現宇宙は壊されていく……それが実証された。それに今の戦闘の舞台は辺境だ。それこそあんまり始祖の龍が復活した場所から動かずに戦ってくれてたら、もしかしたらもっと猶予はあったかもしれない。
だって始祖の龍が復活した中央と辺境では物理的な距離では数億、数千兆光年の距離がある。まあつまりはめっちゃ通いということだ。地球から見たら外宇宙の外宇宙の外宇宙のそのまた外宇宙みたいな?
それでもきっと足りない程……だから単純に余波だってその分減衰しただろう。それでも辺境なんてまだまだ未熟な宇宙はかりなんだ。それでも、とてつもない影響が出ておかしくなかった。
なのに……だ。なのに、今戦闘の中心は辺境の宇宙で起きてる。もうこれは辺境の宇宙全て崩壊してもおかしくない……というか現在進行系でそれが起きてると言っていいだろう。辺境の戦いに出向かずに自分の宇宙で丸くなってた神もいるだろう。
そんな日和見を決めてた神は今でも一生懸命自分の力の全てをかけて、結界とか壁とか、そんなのを作ってたりするのかもしれない。戦闘に出てなかったんだから、その力はおおいに余ってるだろう。
守るを専門にしてる神だっているだろう。神だからって全員が戦闘が得意ってわけてもないしね。でもそんな彼らにとってはこんなの絶望でしかない。ただ辺境でも静かに暮らしたい神たちは泣いてるだろう。
いや、泣いていい。そういう神たちはもしかたら辺境の代表みたいだったアーミュラが保護とかしてたのかもしれないが、既にアーミュラは始祖の龍のパートナーになってる。そしてこの辺境を壊そうと戻ってきた。
今、始祖の龍は楽しそうにゼーファス達を相手に暴れてる。それで辺境の宇宙がどうなるか……アーミュラだってわかってるだろう。でも、何かをする事はない。自分の直接の宇宙は保護してもらってるからそれ意外はどうでもいい? アーミュラはどっちかというととても慈悲深い神だったと思うけど……パートナーになっても下手に始祖の龍には意見なんて出来ないのかも。
このままでは辺境はおしまい。だから日和見をしてた辺境の神たちもゼーファスたちに協力するしかない。そこには……辺境の神であるアクトパラスにゼンマイの姿もあった。
それはそうだよね。だって辺境が危ない……となったら彼らの宇宙だって危ない。事実隣接してる私の宇宙もやばいんだからね。