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「痛い痛い痛い!!」


 私は座ってたソファーから落ちて、床をゴロゴロしてそう叫んでた。だってだって……


「うう……」


 なんとか痛みだけどっかにやって、私は鏡を出した。手鏡とかそんなのじゃない。空中にただ自分の顔が映る鏡である。それに自分の顔を映してみる。すると……


「うわぁ……私の綺麗な顔を……」


 女神と巷で称えられた私の顔が……目は治したけど……傷が完全に消えないせいで、私の両目の所になんか痛々しく赤く肌がなってしまってる。赤いなんてものじゃない。真っ赤である。寧ろなんか紫かもしれない。


 ただれてる? いや、それは流石に私の美意識がゆるさない。だからせめて見れるくらいには回復をかける。けど完全に回復出来てない。


「始祖め……」


 めっちゃ厄介なことをしてくれた。私の顔に傷を残そうとしてきやがってる。いや、アーミュラにその気はなかったんだろうけど……私が覗いてたせいで、その力の余波を目が受けたって感じだ。


『大丈夫か?』

「これが大丈夫に見える」

『案外大丈夫そうじゃな』


 ふざけんな! 私の顔に傷が残るなんて……これまで一回もなかったんだからね。私はどこでだって美の象徴でないといけないのだ。だからこの新生宇宙でもそう。私以上の美はなく、私こそが、名誉美少女であるべき。

 なのに……こんな傷が残ってしまったら……本当なら今すぐに消したい。けど……始祖の力のせいで、それが難しいっていうね。


「むむむ、この顔をさらすのは……ちょっとプライドが……」


 見方によっては、ちょっとしたおしゃれにみえ……みえ……いや、無理か。私の肌の白さ、そして他の肌はそれこそ皴一つ、毛穴一つ見えないんだよ? まさに陶磁器の様な肌なのだ。それなのに、目の部分だけこんな炎症してるようになってたら……流石に違和感が強い。


『上から肌を貼ればいいのではないか? 痛みとかはないのだろう?』

「それか」


 良い提案をズラララバライトの癖にしてくれるじゃん。私は早速それを試してみることにした。鏡をみて、二本の右手の指を炎症してる目の部分に触れないようにして横に一閃する。


 するとすうっと私の肌が周囲の肌と同じようになっていく。流石私天才か? 私は鏡で顔を動かして違和感がないか確かめる。


「うん、よし」


 これは凄い。メイクの妙ともいえるかもしれない。まあこれをメイクといっていいかはしらないけど。でも流石にあのままではいられないよね。


「どうどう? すごくない」

『ふむ……ん?』

「な、何よ?」


 なんかズラララバライトがその大きな姿を向けてくる。そして私の目をのぞき込んでこういった。


「お主、呪われてるぞ」


 ――てね。

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