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&348

始祖の龍とそれにアーミュラはその宇宙の現状を目の当たりにした。アーミュラの宇宙は略奪と侵略……そのせいでボロボロになってる。その時だ。何やら野良の竜が通りがかった。

 始祖の龍の気配とかどうした? と言いたいが、きっとその竜は間抜けだったのだろ。なんか寝起きそうで、そして口ではボリボリと何かを噛み砕いてた。当然そんなやつが目の前にいたら、ただで済むわけがない。

 だってそのボリボリしてるのはきっとこの宇宙……アーミュラの宇宙のもののはずだ。ただならぬ気配だったのだろう。


 何やら眠そうにしてた竜がハッとしてそっちをみた。そして無言でスピードを上げる。まるで猫がジャンプする前に体を縮めるみたいに、体を縮小したその竜。そして一気に体を伸ばして、弾丸のように進む。


 その翼はなんの意味があるんだよ……と私は突っ込みそうになった。でも驚異的なスピードではある。一気に距離を稼いだ。これでなんとか振り払った? と竜は思って後ろを首を捻ってみる。そして米粒よりも遠くなったアーミュラたちをみて、安心しただろう。でも次の瞬間だった。


 逃げてた竜の体は分断された。そしてそれをやったのは始祖の龍だ。わからない……という顔の竜。何が怒ったのか理解してない。そして理解したときには遅い。


「あごあああああああ!?」


 変な叫び声を上げる竜。すでに体を裂かれて、胸から上は今にも始祖の龍へと食べられそうな状況。けど、まだ竜は生きてる。さすがは宇宙生命体。しぶとい。もうほぼ首だけしかないが、それでも竜は力を振り絞ってブレスを吐いた。くらい宇宙を照らす程に高温な炎が広がる。けど……その炎の中から、そのまま大きく開かれた口が迫ってきて、ブレスを吐きながら、その竜は始祖の龍に食べられた。


 格が……いや、存在が違う……それを思い知らされてきっとあの竜はあの世へと行っただろう。観てたらそんな風に思えたよ。


「めちゃくちゃだな……」


 私は新生宇宙で優雅にお茶を飲んでるが、その手は震えてるよ。それからも目についた竜を殺しまくってるアーミュラと始祖の龍。でも神とは合わない。始祖の龍の気配にまずいと思って逃げ出したか? とか思ったけど、どうやら彼らは最悪の所業を選んだらしい。

 それは簡単に言うと人質だ。一つの星を人質にして、そこにアーミュラの眷属やアーミュラ側の竜たちを押し込んでるらしい。

 あーあ、もう終わりだよ。もちろんそれはアーミュラではない。彼らの方だ。


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