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&326

「亜子さん! ライブはこのまま続行するのですか? 原因不明のこの音であなたのファンは不安がってると思うのですが!?」

「宣言します。ライブは絶対にやりますのでご安心ください。もしもこの声の主が攻め入ってきたとしても、私はライブをやり続けましょう」

「亜子さん、質問です。体調は大丈夫ですか? ついこの間も暴漢に襲われましたよね?」

「ふふ、そうですね。熱狂的な人でした。でも大丈夫ですよ。私の警備は万全です。この通り私はぴんぴんしてます」

「亜子さん、今回のライブのテーマは何でしょう? いつも亜子さんのライブはおかしな……こほん。奇抜なテーマで有名です。そんなテーマを考察するのもファンの間の楽しみになってますよね」

「それなら答えを言わない方が良いではないでしょうか? きっとこのライブの裏話もその内配信されるでしょう。その時にそういう『お楽しみ』は取っておきましょう」


 そういって指を口元にもっていってニコッと微笑む。すると私よりも歳下だろう人も年上だろう人も私を見つめて熱い息を吐く。そんな和やかな雰囲気の中インタビューは進んでいき、ふと夫が割り込んできた。


「すみません皆さん。インタビューはこれまででです。彼女はこれからライブの準備に行かなくてはなりません。素晴らしいライブになりますので、是非ご覧になってください。さあ」


 そういってエスコートの為に腕に手を回しやすいようにスペースを開けてくれる夫。私は名残惜しそうにしてる皆さんに軽めに手を振って夫のエスコートを受け入れてエントランスに入った。


「お父さん、お母さん!」

「ママー!!」


「あらあら、二人も来たの?」

「当然だよ!」

「うん、ママがせっかく海外から戻ってきてライブするんだよ? 二人の子供の私達は誰よりも来る権利があるでしょ!」


 エントランスには私の息子と娘がいた。今年大学生になった息子と中学生の娘だ。どうやら夫がこの場に招待してたみたい。私は多忙だからあんまりいい母親を出来てるとは思えないが、二人はとてもいい子に育ってくれてる。

 二人とも私の事を尊敬してくれてる。そんな子供たちに恥じないように生きないといけない。二人の子供たちにも応援されて私は準備を経て、ステージに立つ。オーケストラの伴奏から盛り上がり、そして私は歌声と共にステージに立つ。ライブは盛り上がる。


 けどそんな時だ。夜だった空の色がなぜか明るくなっていく。けどそれは太陽の明かりじゃない。紫色の雲が立ち込めて、そしてそんな雲をかき分けて、大きな生物が何匹も姿を現す。更に大きな火の玉が地上に落ちて来た。

 世界の終焉……そんな光景だった。


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