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&322

「ふーん、あんなふうに消滅するんだ」


 私はとても興味深くホワイトホールの行く末を見てたよ。垂らした一滴のしずくのような物、それがホワイトホールに吸い込まれていったら、まるでうち方向に力が収束していくようにしていって、さらにまるで雑巾を絞るみたいにねじれが強くなっていった。そしてそのまま……ホワイトホールは消え去ってしまった。うまくいってよかったよ。


『それで、アーミュラ神はどうした? 既に対反応は終ってるぞ。ホワイトホールの消滅は確かだ』

「そうだね」

『そうだね……ではないだろう。予定では反応が終わりきる前にアーミュラ神をお前が引っ張り出す予定だっただろう?』


 確かにそうだね。それはズラララバライトのいう通りだ。予定ではそうなってた。実際対反応を起こして消滅するまでやけに早かった……とも思うんだ。そしてそれの原因はなんとなく私はわかってる。それは……


「はっきりいうよ。私が観測した時には実はアーミュラはもういなかったんだよね」


 ずっとその魂を感じてた筈だった。弱ってたけど、アーミュラはまだ直前まで存在してたはずだ。でも……こちらが動き出すために『手のひらの宇宙』を色々とズラララバライトにがみがみ言われながら作ってる間にどうやらいなくなったみたい? はっきりとは分かんない。けど、実際、あれをやってる時しか私は目を放してないから、それしか考えられない。流石に小さな宇宙を創造するというのは、片手間で出来るほどに簡単じゃなかったんだ。なにせ星じゃないからね。そもそもまだ私は新生宇宙だって拡張とかしてないのにさ、いきなり新たな宇宙を作るって……星ならそれこそ神となってからさんざん作ってきたし、始祖ともなれば余裕! とか言えるとおもうんだけど、流石に宇宙を作る経験は……あるようなないような? 私だって多分宇宙を一回は創造してるんだよね。だって宇宙の端っことはいえ、私たちは三人で宇宙を管理してた。その宇宙はきっと最初に私とアクトパラス、そしてゼンマイで生み出したはずだ。三人だから三人分の宇宙ではなく、あくまで神一人分だったけど……でもあの時は私はほぼ何もしてないというか? 利用されただけというか? だから実質ちゃんと宇宙を作る感覚を掴んで作ったのはこれが初めてとなる。


 え? 新生宇宙? あれはもう……よくわかんないよね。始祖とはなったけど、そもそもが新生宇宙は宇宙と言ってるけど、宇宙か怪しいというか? 宇宙の前身みたいな感じだったからね。まあけどこれで宇宙を作る感覚は得た。ここから新生宇宙に宇宙を作ることだって出来るだろう。よかったよかった………………いやよくないんだよね。アーミュラは消えた。そしてそれと同じく、ホワイトホールにいた始祖の龍も消えたと思われる。

 ふむ……どうしたものか……


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