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これは不味い状況だ。いつもなら体が崩壊してたくらいでは焦らない。なにせ神には膨大なエネルギーがある。体が崩壊したらまたつくればいい。まあそもそも体を維持できなくなるほどという事は、それだけ消耗してるときではある。
けど今はそんな普通に考える消耗はしてない。他の神やら竜やら龍と戦って力が著しく落ちてる……とかじゃない。でも崩壊してる。それなら何度だって再構成できるでしょう……でもない。
わかる……私の直感が告げてる。このままじゃ私の存在が食われる……と。私は直感は信じるタイプだ。だから今のこの状況はきっと魂の浄化……とかじゃない。もしかしたら……そうもしかしたらこれは私の魂の浄化するためのホワイトホールのプロセスなのかと、若干だけど思ってました。
だってゼーファス様がそんな風に魂の浄化とかいうから。実際、何が魂の浄化なのかわからないですからね。通常なら、星にある魂は死んだら輪廻に戻って、まっさらにされる。その時に色々と洗い流される。
だからそれを魂の浄化……と我々神々は呼んでる。それと同じことが神にも起こるの? と思ってたからこれももしかして……と思ってました。ホワイトホールが私の魂を浄化しようとしてるのでは? とね。それならば受け入れた方がいいのかもしれない……とも思いましたけど。
私の直感が告げてます。
『やめろ』
――と。間違いなくこれはダメな奴だ――と。実際、この雰囲気? というか様相とか曖昧なことしか言えないですけど、間違いなくこれはピンチだ。どうやってかはわからないが、私が対峙してるのは始祖の龍……と思った方がいい。
神さえも圧倒する、あの凶悪さの権化といってもいい龍に、私は何ができる? ただ一つの神でしかない私。いや、もしかしたら始祖の龍は神とか、そんなのでは私達をみてないかもしれない。
ただの食料……あの食いつき方を思い出すとそれが正しいような気がしてきます。
「始祖の龍……あなたは何?」
私はポツリとそうつぶやく。だって私は始祖の龍について何もしらない。そして今しがた知ったことは、理性も何も感じないただの獣のようだっだいうこと。それなのに、宇宙を作りだすエネルギーを秘めてる。
おかしいことだらけ……だから私は問いかけたんだと思う。




