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「ゼーファス様、私……始祖のパートナーになります」

「おお、そうか。……そうかそうか! うむ、ありがとう!!」


 私はゼーファス様の世界、宇宙……星、そんな場所で彼にそれを伝えた。ここは丸い空間で大きな柱が上下左右、いろんな処からでてて、足元にもそして丸い空間すべて綺麗な花がさいてた。私は地面にいたけど、ゼーファス様は横につっきってる柱に座ってた。でも私の言葉を聞いて、彼は柱から「よっはっ」――とおりてくる。彼が地面を踏みしめると、花びらが舞った。いや、それたけじゃない。何やら花から、キラキラとしたのがでてるような?


「よく決断してくれた。そなたのおかげで、この宇宙はきっと救われる!」


 そういってゼーファス様は私の手を取って握りしめてくる。それに本当にうれしいのか、なんかちょっと涙ぐんでるし。……この空間はゼーファス様のこの感情に反応してるのかもしれない。そう思った。


「言っておくが、撤回は出来ぬぞ。本当に本当に良いんだな?」

「それで私が止めていいんですか?」

「いやじゃ! だが、これは必要なことだからの」


 いやなのに、困るとわかってるのに、この人は私の意思をちゃんと尊重しようとしてくれてる。いい神過ぎるだろう。だから悪辣な神にあまり脅威だと思われてないとう弊害はある。でも、やっぱりこんな人柄……いや神柄だからついていく神達もいっぱいいるんだろう。そんな事を思ってると、ちょっとだけ罪悪感がわいてくる。でも……だますわけじゃない。可能性を増やそうと思ってるだけだ。だから……


「しょうがない人ですね。でも大丈夫です。ちゃんと考えて出した結論です」

「わかった。なに、大丈夫じゃ。悪いようにはせぬ。絶対にな」


 そういってくれるゼーファス様。この人……いやこの神なら、確かに全力で出来ることをやってくれるだろう。ゼーファス様は信頼に値する神だ。それはわかってるし、期待もちゃんとしてる。ただ……そう、ただ保険をかけてるだげだ。ラーゼちゃんも言ってたけど、実際ゼーファス様達の作戦で万事うまくいけばそれが一番いい。


 私がパートナーとなって始祖と意思疎通できるようになって、私が始祖の弱点なる。パートナーとなった私は始祖と色々な物を分かち合うことができるだろう。私も始祖とパートナーとなると強く成れるはず。

 でも、私が始祖に手を挙げる事は出来ない。なにせパートナーだからね。事情を知らない大多数の神には私が裏切ったと映るだろう。けど私というパートナーを作ることで、始祖の力は分散されて、更には特別すぎる始祖を一段回、この宇宙に……いや我々へと近づけさせることができる……らしい。


 だからそうなると、これまで全く通らない攻撃も多少は届くようになる……筈。その状態になったら、全力で始祖を叩く……っていうね。さて、これでこちらに……神達に勝算はあるのか……


(分が悪い賭け……だから保険はしっかりしないとね)


 私は泣いて喜んでるゼーファス様に笑顔で対応しつつ、そう思う。


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