表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2214/2422

&279

「これは……」


 私達は中心の宇宙の……宇宙の中心……そこに来てた。ここが終着なのはわかってた。だって宇宙の危機感を実感させるためにはここが一番だろう。そしてその危機って奴を私は実感してる。思惑通りでしょうね。ゼーファス様の。


 宇宙の中心は以前は古龍たちが常に数体いて、中心に封印してある始祖を古龍の力で抑えてた。けど今は……既にもういない。


「古龍たちは?」


 私はそういういった。流石に一体もいないとは思わなかった。だって流石に一体とか二体とか、ゼーファス様についてる古龍は残ってると思うでしょう。けど、それすらもいないとは……


「中途半端では意味などない。封印は古龍が揃ってないと意味などないからの。ならば……」

「いる必要がないと……」


 ゼーファス様は頷く。この状態はかなりまずいのではないだろうか? 本当にいつ封印がなくなるのか……わかったものじゃない。なにせ誰も維持してないのだ。


 トクン、トクン――とそんな鼓動が聞こえる。それはきっと封印されてた始祖の鼓動。前に来たときはそんな音は聞こえなかった。始祖は確実に復活しようとしてる。

 始祖が生きてるんだと、実感できてしまう。長い間の封印で、どうにか死んでくれてないかとかいう一縷の望みとかあったと思うけど、流石にないようだ。


 神とか龍にも実質寿命なんてほぼ無いようなものなのに、更に宇宙までをも生み出すような始祖が封印されたくらいで死ぬわけはない……か。

 てか死なないからこそ、封印した……んだろう。古龍たちは。


「もう、時間がない。わかるであろう?」


 ゼーファス様はそんなことを始祖を見ながら言う。あれがこのまま復活したら、この宇宙は終わる。あれはそういう存在だ。そしてそれがいつ解き放たれるか……わからない状態。


「戦って勝てる可能性はそもそもあるんですか?」


 古龍たちさえ封印せざるえなかった始祖。ゼーファス様は今、それに対抗するための戦力を集めてる。でもそれにどれだけの意味があるのか知りたかった。

 なにせ私にこんなことを頼んでくるのだ……もしかしたらゼーファス様は戦力なんてのがなんの意味もないと、実は思ってるんじゃ……


「始祖に勝てる可能性は限りなく低いの。それは儂らはこの宇宙で生まれた神で、そして始祖はこの宇宙を作った存在じゃからじゃ」


 そんな風にいうゼーファス様。存在の違い。明確にゼーファス様は始祖が私達の上に位置する存在だといってる。神よりも、龍よりも上の存在。

 それが始祖……全ての始まり。創造の化身。ゼーファス様は多くの神と龍を無駄死にさせようとしてるということだろうか? いやそんな人、神ではこの人はない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ