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「少し歩こうか?」


 そういったゼーファス様。彼が腕を振るうと、光の道が現れた。それは宇宙に長く続いてる。なにやら説得するだけの時間がゼーファス様はほしいのかもしれない。

 なにせ始祖のパートナーに成れ……ですからね。そこまで強要はしてないですが、きっとどこかの神がそれをやらないといけないという確信がゼーファス様にはある。

 まあそれならあなた自身が……と思うけど。とりあえず私は先行して待っているゼーファス様に続く事にします。この道に触れると、足元がまるで水に触れてるような……そんな気持ちよさがありました。一応ちゃんと靴とか履いてるんですけどね。

 でもまるで素足に当たってる感覚です。そんな道を私達は歩む。ゆっくりと少しずつ。すると見慣れない星が見えて来た。ここは私の宇宙だった筈。なのに見慣れない星? いや、私だって全ての星を自分で管理してる訳じゃない。

 私の宇宙はそれこそ今までも身分不相応に大きかった。そして潤沢だった。だからこそ、星は数えきれないほどにある。それにを一人で管理なんてできない。だから色々と眷属とかの様々な存在に任せてる。

 だから私が知らない星も私の宇宙の中には多い。それは事実だ。けど勘違いなんてことはあり得ない。なぜなら、神なんだから自分の宇宙の星かどうかなんて力の質でわかる。星は神にとっては自身のエネルギーを生み出してる牧場みたいなものだ。


 そこで生産されてるエネルギーは当然だけどその宇宙の神に適応したエネルギーだ。だから宇宙で全く違うエネルギーの星が作られてる……なんてことはない。少なくとも普通はない。

 じゃあこの星は何なのか? 答えは一つ。ここは私の宇宙じゃない。


「様々な星があるのう」


 そんな事を言って、ゼーファス様はそれからも様々な星を見せてくる。中に踏み入れて、その星の様子とかも見せてくる。私はそれを黙ってついていく。

 私達はただ歩いてる。それは確実だ。けど、様々な宇宙、様々な星をめぐってる。これの種はきっとこの道だろう。宇宙は広いんだ。歩いて宇宙間を移動できるものではない。


 でもこれまでの星はどこも別の宇宙の力を感じた。そして次には戦場にきた。竜たちが争ってる。そこを私達はなんでもないように歩いてる。

 竜たちは気にしてない。見えてないようだ。そして神と龍の戦い……これはかなり激しい。宇宙がいくつか壊滅してもおかしくない規模。カサノヴァ神の陣営と一つの龍が戦ってる。そして……私はイセノ神とすれ違った。

 もちろん彼女もスルーする。筈だった。けど彼女は振り返った。でもそれだけ。ゼーファス様はただ進む。イセノ神も振り返っただけで首をかしげてる。私はゼーファス様についていくことを優先する。

 なにせイセノ神とは何の準備もなしに相対することは出来ない。向こうが分かってないのなら、刺激する必要なんてない。そして私達は中央の宇宙……その中心にたどり着いた。

 なんとなく思ってたけど……やっぱり終着はここだった。


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