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&269

「ラーゼ様」


 なんかドラグは宇宙よりも黒い黒になってる。顔の大きさくらいの靄になってそれに大きな目がついてる……ような……そんな感じの姿になってた。


「どう、すっきりした?」


 コクコクとドラグは頷いてラーゼにその体を擦り付けてる。大好きなのが溢れてるのが見て取れる。けどそこで気づく。ラーゼは何かをもってる。

 それは金色の杯。そう……聖杯だ。それはなみなみと常に杯から水の様なエネルギーを溢れさせてる。そしてそれは途切れることはない。あれはきっとドラグの中に入れてた聖杯だ。それをラーゼは取り出したみたいだ。

 けど……


(確か、聖杯はドラグと同化させてた筈。取り出すことは出来ないとか言ってなかった?)


 それを取りした? やっぱり始祖だからできたのだろうか? てか……なんかあふれ出る聖杯のエネルギーがラーゼに触れるとバチバチと変な反応してる。

 明らかにダメージ受けてないあれ? でもラーゼはあの杯の力と同質のものを半分は持ってるはず。それなのにまるで拒絶反応の様なあれはなんだ? 


「全くじゃじゃ馬なんだから」


 そんな事を言いつつ、服の袖が濡れないようにまくって聖杯を自身の体から遠ざけてるラーゼ。扱いよ。なにせ聖杯のおかげでラーゼの狭い宇宙も問題なく……というかあの規模以上の力を持つことができたのだ。

 そのカギは間違いなく聖杯だ。なのにこの扱いよ。確かに聖杯はじゃじゃ馬だろう。それはわかる。恩恵もおおきかったけど、今の宇宙全体の事変は大体聖杯が原因だし。


「それ、取り出してよかったの?」

「だってこれが有ったらドラグはここにいられないし? まだ完全にこっちの存在にすることは出来ないけど、同化させておくことは出来ないよ」


 ラーゼはそういった。確かにあれがあるとこの新生宇宙にはいられないだろう。さっきのドラグのように風船みたいに膨れてはじける。それはきっとこの聖杯が原因。


「どうするの? それ? 破壊する?」

「ウサギっこはせっかちだね。破壊なんてしないよ。これって貴重なんだからね。もっと便利なものにするんだよ」


 そういってラーゼは聖杯を持ってる手を掲げる。するとどこかからか、機械的な長方形の物体が現れた。その中心にカチッと聖杯をラーゼは嵌める。


「さて、上手く行ってくれるといいけどね」


 聖杯から溢れる力。それがこの台座事態を起動させるみたいだ。ただの長方形だったこの台。けど聖杯の力が溢れてそれにかかると側面がずれて明かりが見える。大元の形は変わらないが、なんか格好いい感じに外側が展開してる感じだった。


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