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(魂の回廊……そうだな。それに近い)
(えっと……恐れ多いのですけど……そもそもなんでいきなり魂の半分を私に?)
ズラララバライト様が私と魂の回廊を繋いでしまった。魂の回廊があれは、互いの力をお互いに一つのものとして、共有する事ができる。そんな風に私は聞いてる。
いくら今のズラララバライト様には向こうの宇宙のときの力が無いとはいえ、私には自分の自身の力、そして聖杯の供給してくれるエネルギー、更に龍の力――という風にエネルギーが在るとなると、これはなかなかすごいことではないだろうか?
それに……だ。私は魂の回廊の凄さをたくさん聞いてる。誰に? だって? それはこの眼の前で上下逆になってるラーゼによってだ。上下逆? まるでゆらぎがない水面に映る姿のように、そんな事をやってるラーゼ。
私の分身の足に重なるように……そんな変な遊びをやってる。てか……
「パンツみようとするな!?」
酷いやつだ。これが神か? いや始祖か? こんなやつがこの場所の始祖で大丈夫? なんか変態がいっぱい生み出されそうだけど……こっちが魂の回廊とつながっちゃって、あんたのアンデンティティー奪ってるわよ? ちょっと悪いかも? とか思ってたのに……そんなの必要ないか。
こいつは魂の回廊があったから、ここまで来た……とかよくいってる。実際、初めてあったときから、こいつは人種とは思えない程にその身に力を持ってた。
その種こそ、魂の回廊だった。それだけこれは大切でそしてこいつがここまでこれた鍵だったわけだ。今やもう、ラーゼは誰とも魂の回廊はつながってない。そればそもそもがラーゼの本意ではなかった。
始祖という立場、いや見た目的には神だった頃と変わってないが、その存在はきっと確実に神よりも更に上のでしかも宇宙も違うからなのか、魂の回廊が繋げられないとかいってた。
実際本当はまだつながっていたいはずだ。それだけ魂の回廊はメリットがあった。私が今や、その魂の回廊まで取ったとなったら、絶対に面倒な絡み方をしてくるだろう。
(それでよかったんですか? 意外です)
(何がじゃ?)
不思議な気持ちが見える。向こうにはどう私が見えてるのか……不安だ。
(ラーゼ意外とつなげるとは思ってませんでしたから)
(がはははははは! 何も不思議なことではない。なにせこれはこっちにも都合がいい事だ)
そんな事をズラララバライト様は言ってきます。




