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 声が聞こえた。やけにはっきりとだ。それは生声っぽかった。でもね……いやいやそんな……だって私は新生宇宙にいる。ここにはうさぎっ子はまだ招いたことはない。

 そもそも下手に来れるものでも無いってのがある。ただ隣接してる宇宙にとかいうお隣さんではないのだ。確かに私のお腹が大きくなってるからそこにある……と思われがちだけど、実際そこにあるのかはわかんないからね。

 ならばなぜに私のお腹が大きくなってるのかよくわかんないけど……流石に私のお腹に宇宙が収まってるというのは……ね。


 そもそもお腹が大きくなるのは現宇宙の方でだけで、新生宇宙に来ると私のお腹はぺったんこである。最高のスタイルになる。このメカニズムにも天才たちは興味があるようだ。

 彼らの意見ではつながりが一番出てるのが私のお腹……というか女性が命を宿す子宮何じゃないか? ってこと。私が新生宇宙の誕生のときに意識したのがそこだったからそこにドアができたのかもとかなんとか? 

 それを受け入れるためにも私のお腹は現宇宙では大きくなるの……かもしれない。そして新生宇宙はその内側にいるわけだから、私のお腹も元に戻る……とね。全ては推論だけど。

 なにが言いたいかというと、つまりはうさぎっ子がここに来れるわけはない……ということだ。確かに私の眷属だったし、今や一人の神にまだ昇格したうさぎっ子。でも新生宇宙に来るのはそういうことじゃない。

 はっきり言って新生宇宙と現宇宙のつながりと言うのは私……「私」しかないのだ。ズラララバライトがこっちに転生したのは、私が現宇宙の命の輪廻からズラララバライトの魂を引っこ抜いたからだ。そして体を与えた。だからこうやって復活してる訳。


 全ては私の意思。私が介在しない事が起こるなんて……今の新生宇宙はその段階になってない。まだまだ宇宙未満の未熟な空間というか場所。それがここだ。

 きっと誰も外からこの新生宇宙を観測するなんてことはできない。天才達がそれができるのは、私が許可していろいろな機材を入れてるからだ。うさぎっ子にはそういう許可は勿論だしてない。

 うさぎっ子の頼みなら私は二つ返事しそうだけど、そもそもがうさぎっ子は新生宇宙には興味なかったみたいだったからね。まあそのうちそっちに引っ越す……とはいってたけど。


 でも……


「何を驚いてるの? 私から来てやったんだから、喜びなさいよ」

「いたっ――」


 カリッとされて耳に痛みがはしる。それがこれを現実なんだと知らしめてくる。そう、うさぎっ子はここにいる。この新生宇宙にだ。なんということか、どうやらうさぎっ子は自力で新生宇宙にきてしまったらしい。

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