表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2146/2420

&211

 せっかく中央の宇宙に侵攻したが、なんにもできずに再び自身の宇宙に戻ってきた。皆はなにかざわざわとしてる。てか……


(これからどうするか? なにせあそこに残ってた古龍三体が消えた。それは私たちしか知らない事実だよね? これって公表した方がいい? いや、混乱の方が大きくなるだろう。どうしたらここから私が有利に動けるか……)


 はっきりいってこのままじゃこの宇宙はおしまいだ。なにせ中央を抑えてた古龍がもうそれを放棄してる。さっきの三体がきっと律儀に役目を全うしようとしてた奴らだ。その三体も既に中央に吸収されてしまった。


「あとどのくらい持つと思う?」

「わから、ない。今すぐ、かも、しれない。違うかも、しれない」


 そもそもが私たちの時間の感覚はあいまいだ。なにせ私たちには死がない。だから時間なんてものに捕らわれてない。時間は絶対の物……というのは星とかに捕らわれてる生命の概念だ。神には時間はないし、龍にもない。私たちは無限を生きるからこそ、なんでも出来る。けど……


「宇宙が終わるとなるとそうもいってられない」


 なにせ私たち神や龍や竜の生活はこの宇宙に支えられてる。この宇宙があるから、私たちは神であり龍なんだ。そこ以外に行くなんて……


「脱出……するしかないか」

「なに?」

「だから脱出よ。この宇宙からね。いつ爆発するかもわからない時限爆弾の中に今はいるのよ? そんなの気が気じゃないでしょ。耐えられないわ。だからって始祖の龍を打ち倒すなんて……そんなのは不可能でしょ? ゼーファスはそれをやろうとしてるようだけど……そんなの出来るなら古龍たちがやってるわ」


 そう、ゼーファスのプランは勇気とかじゃない。無謀だ。相手は始祖の龍。私たちの力の源も元をたどればその始祖の龍へと続くんだ。それなのに、そんな相手をどうやって倒せというのか……


「だからって新しい宇宙を作るプランも今はもう……それなら逃げるしかないじゃない。きっとどこかに全く別の宇宙はある。そうでしょ?」

「それは、わからない」


 メルトも『外』にはいったことなんてないだろうから、それは仕方ない。けどきっとあると私は思ってる。だって、ないはずがない。宇宙がこの宇宙しかない? そんな馬鹿な……だ。この宇宙と共に死ぬなんてまっぴらごめんだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ