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『この宇宙は……いやこの場所は戸惑ってる……そう感じないか?』
「いや、全然」
私はズラララバライトのその言葉に速攻でそう返した。それに対してガクッと首を落とすズラララバライト。なによ。なにか感じてほしかったの? てかそんな……戸惑ってるって……そんなやつだったあんた? ちょっと笑えるんですけど。
『何故に始祖であるお前が感じてない? ちゃんと宇宙と向き合え』
なんか叱られた。さらには……
『この宇宙を導けるのは他の誰でもないのだ。お前しかいない。だからこそ、宇宙の声を聞けるのは貴様だけなのだ』
――とか真剣に言われてしまった。宇宙の声とか……とか流石に笑わないけどさ……なんかめっちゃズラララバライトが真剣だからこそ、私もかんがえる。無意識に私は自身の大きくなってるお腹をなでる。すると……だ。
「はっ!?」
『どうした?』
「いま、トントンって!」
『……』
なんかズラララバライトの目が冷たい。なんでそうなるのよ。私は宇宙に向き合っただけですけど?
「信じてないでしょ?」
『いや……ありえないわけじゃない。なにせ宇宙だ。そして貴様は始祖。我らとは違うつながりがある』
なんか自分を納得させようとしてない? まあ別に嘘でもない。声? とか聴こえないが、実際私の中の新生宇宙では色々と変化が起こってる。分かりづらいけど、それは確実だ。
なにせずっと成長は続けてるからね。
「概念とか言うけどさ、それって前の宇宙にはあるの? てかそんな奴じゃなかったんじゃなかったっけ? 向こうの始祖の龍って」
ただの野生……それが始祖の龍だったと聞いてる。私が頭が考えないといけないことを、その野生がやった? つまりはさそれって……私はその野生以下って事? そういうことだよね?
『いや、あれは……ただあれはそれを押し付けただけだ』
「押し付けた?」
どういう事?
『あれはただ壊して再生させる。そして食欲があった。だからあの宇宙にはそれがあった。最初から。破壊と再生は命の循環となり、そしてアレの食欲が星を作った』
「は?」
私はちょっと本気で理解できなかったよ。え? 宇宙ってそんな……そんな感じ……なんだ? なんかめっちゃ適当だぞ。




