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&189

「まさか……まさかのう……こまったものじゃ」


 そんな風にゼーファスはある宇宙でそんなことをつぶやいてる。そこは何もない小惑星で、ただただ宇宙を漂うような……そんな一つの宇宙のゴミみたいなものにゼーファスは座ってた。


トプドプトプ――宇宙なのに、彼はなんの問題もなく、グラスに酒を注いでる。真っ赤な酒だ。けどそれをゼーファスが手に取ることはない。


 すると……


「はあはあ……」


 そんな風に荒い行きの美女がそこにはいた。まるでそこに元から居たようにどこから現れたわからない美女。全身が真っ白で、背中には翼がある。全てが白い彼女はゼーファスがいれてたその酒を真っ先に取って……


「ぐびぐびっぐび――ぷはああああああ!!」


 と飲み干した。現れた瞬間の神秘的な雰囲気……それが一気に霧散したようにゼーファスは感じる。けど……酒を飲み干した彼女はすぐにさっきの雰囲気を取り戻す。それくらい彼女は圧倒的な存在感を放ってる。


「ゼーファス大変です。ルドルヴルヴが目覚めました」

「でしょうね。儂も感じたよメルラララバミュラバラバ」

「やられました。ズラララバライトがまさかその命の全てを使ってルドルヴルヴを開放するとは」

「油断してましたの」

「私は……」

「いえ、私達が……じゃ。そうじゃろう?」


 そういってヒゲをワシャワシャとなでてるゼーファス。それに対してその美女、メルラララバミュラバラバの人形の形態はうなづいた。


「ここまでの変化を一気に起こすはとは思ってなかった。それは確かです」

「まさかここで動き出すとはのう。最近はズラララバライト様は安定してたと思ったが」

「そうですね。ここ数万年では一番安定してたでしょう。でもどうやら、それは私達の価値観で観た姿でしかなかった。行動を起こせる程の存在に彼は出会ってた」

「ラーゼ神じゃな」


 こくりとうなづくメルラララバミュラバラバ。


「儂も彼女には目をかけておった。じゃがそこまでとはの。しかも不幸な事に、もう彼女は……それがきっとお二人の凶行のきっかけ」

「……」

「なにか気になる事でも?」


 メルラララバミュラバラバは何やら考え込んでる。するとすっとグラスをだしてきた。どうやらおかわりをご所望らしい。ゼーファスはそんなグラスに追加のお酒を注ぐ。

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