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「どういける?」
『いや、無理だな。やはり全く違う宇宙を渡るというのは難しい』
「そっか……」
私は復活させたズラララバライトに扉をくぐらせようとしてた。その扉は向こう側……つまりは彼の故郷の宇宙へといける扉である。この扉はドラグとつながっててる。
実際、私が向こうの宇宙と繋がれてるのはドラグという存在が大きいだろう。私はこの新生宇宙を生み出して、魂の回廊とかまで、一気にズラララバライトやヴァラヴァレレイドとも切断された。
でもドラグは大丈夫なのだ。何故かは不明だ。私が生み出したから? 多分それが大きいと思う。
今私たちは私以外が宇宙を渡れるのか? の実験をしてる。後先にと天才たちは自分たちも私の新生宇宙へと行きたい! と言われるけど、まあやらなかったわけはない。
そもそもが機材は持ち込めることが確定してる。なかなかにでかい機材が私の宇宙に漂ってるのはちょっとシュールではある。なにか特別なことをする必要はなく、ただ『送る』と思えば、眼の前の物体が消える。
そして新生宇宙にあるわけだけど、稼働してるのも確認済みだ。けど問題がある。それはメンテナンスである。だって私以外誰も今のところこの新生宇宙にはこれてない。
そして……だ。そしてものすごいテクノロジーで作られてるといっても、天才たちが送り込んできた機材はあくまで機材なのだ。そしてそれは現宇宙のエネルギーによって稼働してる。
まあつまりは……その内枯渇するのである。なにせ私の新生宇宙ではそれを補充することもできないからね。いや、補充くらいなら私ができるけどさ……そもそも現宇宙のエネルギーは今や有り余ってる。だからそれはいい。けど私も機械の修理はできないからね。
ぶっ壊れてしまったら、もう捨てるしか無い。まあ送り返せば天才たちが修理してくれるだろうけど……でも実際わざわざ送り返すのも面倒というか? だってそこそこ壊れてるからね。
多分新生宇宙の環境が原因だと思うけど……でも環境と言っても、新生宇宙が荒々しい……なんてことは一切ない。むしろ『無』未だに『無』だ。なのに想定以上に壊れるのが早いんだよね。
だから厄介。せっかくズラララバライトという私の宇宙で初めての生命の誕生も起こったわけだし、ズラララバライトを使って道を作ろとう思ったんだけど……どうやらまだ難しいみたいだ。




