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『ズラララバライト!!』
突進した儂に向かってゼロ距離でブレスを叩き込むメルラララバミュラバラバ。流石に古龍の一撃をこの距離で食らうと、流石の儂でもその鱗が剥がれて血が舞う。
一体何千……何万……いや何億年ぶりだろうか? この痛み……ああ、気持ちが昂ってきたぞ!! ブレスが直撃して、儂の体を貫通したのは確か。だが離れぬ。大きく口を開けて、その白い体に儂は牙をつきたてたる。
悲鳴のような音がメルラララバミュラバラバから放たれた。だが向こうも古龍。もうまともに戦うこともなくなって久しいとはいっても、その膨大な力がこの程度で尽きるわけなし。
白い翼からいくつもの羽が放たれる。本当ならもっと深く食い込ませて、ダメージを与えておきたかったが殺すつもりはない。だから大きく持ち上げて、そして放り投げる。
メルラララバミュラバラバの白い羽は儂の周りを回ってて何かをなそうとしてるのはわかる。メルラララバミュラバラバは直接戦闘を得意としてる古龍ではない。もっと搦手が得意なやつだ。
儂は力を開放して、紫色のオーラを纏う。そしてそれをまとって強引に周囲の白い羽を薙ぎ払いつつ、再びメルラララバミュラバラバへと接近する。
『相変わらず美しさの欠片もないですね』
『そんな物、戦闘に必要ではないからな』
そんなやり取りをして、互いにぶつかった。だがおかしい、メルラララバミュラバラバは儂のほうが体が頑丈なのはわかってる。だから避ける動作を取るとおもった。だが避けずにメルラララバミュラバラバはぶつかってきた。
その狙いはどういうことか? 簡単だ。これはきっと囮。本体が既にどこかに隠れて儂の不意をつくつもりだろう。
『そこだ!!』
私の体があふれる紫のオーラが腕を形作ってそれがある所に伸びた。そしてそこには宇宙と同化してたメルラララバミュラバラバの姿が……
『引っかかりましたね』
にやりとそんな声をだすメルラララバミュラバラバ。消えたのは今現れたメルラララバミュラバラバの方。向こうが分身? ということは……
『貴方は成長してないと言いましたが、遅々としても私達古龍も成長できるのですよ』
そういうメルラララバミュラバラバとともに、眼の前が真っ白に包まれる。




