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『ゼーファス、あの子ならやってくれますよ。その障害となるのなら……いえ、貴方はこの宇宙を……私達の盟約を壊そうとしてる。そうでしょう?』
完全に戦闘に舵を切ってるメルラララバミュラバラバ。これは覚悟してたこと。だが……ここではまずい。でもルドルヴルヴを目覚めさせないといけない。それが目的なのだから。
これ以上抑圧しても実際延命にしかならず、終わりはそう遠くないうちにやってくる。だがその遠くない……は我ら基準。だからその間にメルラララバミュラバラバはゼーファスを使って上位の神を増やそうとしてる。
それによって新たな可能性を求めてるのだろう。実際それはあり得る。神とは我らにはない可能性が確かにある。だが、ずっと期待に答えられなかったのが神でもある。
彼らの成長はなかなかに進んでない。ようやくここまで……ようやくここまで来た……という感じだ。ここから更に加速させる? ゼーファスやメルラララバミュラバラバには難しいだろう。なにせ奴らが求めるのは調和の中での成長。安全策を張り巡らせてのものだ。
荒療治ではない。実際、メルラララバミュラバラバたちのやり方が間違ってる……なんてのはおもわない。正しい。安全策は当然だが取っておくべきだ。だが……一歩一歩を石橋を叩いて渡るなんてしてたら、なかなかに進まないのも道理。
ゼーファスは色々と自身の秘密を開示しても神たちの成長にあてる気だろう。きっとどこまでなら伸びるだろうという仮定はあるだろう。
だがはっきりいってゼーファスが後百体増えようと……それで中央をどうにかできる? といえば無理だ。ゼーファスは確かに強い神だ。規格外に強い神だろう。だが、その強さは我らの延長線上にしかない。
つまりは我ら古龍と似通ってしまってる。
『のうメルラララバミュラバラバ……我らが求めるべき力は、もっと別の力だとおもわないか?』
『それはきっと命の進化で解決できます。神なら成長によってその生命は階位が上がりますから。一人として同じ神はいません』
どうやらメルラララバミュラバラバは随分と神を買ってるらしい。我はとうに見限ってたが、メルラララバミュラバラバは違うということか。
『くはははははははははは! のうメルラララバミュラバラバ。我は既にその輝く神を見つけたぞ!』
そういって我らはの戦いは火蓋は落とされる。傑作ではないか、見限った我が見つけて、求めてるメルラララバミュラバラバが見つけられなかった神がいるのだから。




