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「こんなことをしてどうなるかわかってるのヴァラヴァレレイド!! 貴方はどの龍よりも秩序を重んじてた筈でしょう!! そのあなたが、自らこの宇宙の秩序を破壊するというの!!」
そんな風に叫んでるのはカサノヴァ神だ。どうやら中位の神共では相手にならず、犠牲だけが膨らんでいく……と思ったんだろう。だからこそ、自身が出て来た。上位の神らしいカサノヴァ神なら、確かにヴァラヴァレレイドととも、いい戦いが出来るだろう。
まあカサノヴァ神が上位でもどのくらいの位置にいるのかに寄るけどね。だってヴァラヴァレレイドは神龍改なんとかってい組織の中の3位らしいからね。全体的にはその神龍改なんとかという組織は32体の龍がいるらしい。
そこで3位のヴァラヴァレレイドは龍の中でもきっと上澄みである。最近龍になったような……そんな新参者ではない。それに……だ。そもそもが神と竜の力関係って下位の神<竜=中位の神<上澄みの竜<上位の神<龍<古龍――だ。
大体はこんなものだと思ってもらっていい。だってそういう風にアーミュラからきいた。龍に至ると大体の神よりも強いらしい。ゼーファスだって明確にズラララバライトには勝てないとか抜かすほど……きっとヴァラヴァレレイドとゼーファスでどっこいどっこいではないだろうか?
それもかなりゼーファスを評価して……だ。私でもヴァラヴァレレイドが本気で暴れた所なんか見たことなかったから、『神』という字面だけで凄いんだと印象付けられてる可能性はある。
もしかしたらゼーファスだって戦ってみたら、ヴァラヴァレレイドにさえ手も足も出ない……とかありえるかも。となると……だ。となると、いくらあのおかまパワー一兆とか一京とかありそうなカサノヴァ神でも、ヴァラヴァレレイドには手も足も出ないかも?
実際あいつ、私の事をいきなり攻撃してきたし、私の『美』とカサノヴァ神の美は相反してるからね。いなくなってくれてもいい。まあ私は全ての美を受け入れる寛容さを持ってるから、謝ってくれたら許すけどね。
その段階までカサノヴァ神が生き残れたらのはなしではある。
「あっ、宇宙消えた」
私は高みの見物しつつ、そんな風に呟いた。




