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「う……ん」


 私は目を覚ました。確かにいきなり拘束されて……ギシ……なんか柔らかいところに私はいるようだ。ベッドの上? それになんかピンク色の靄が包んでる。変な気分になるような……そんな成分でもあるのか、私の体が暑い気がする。ちょっと汗ばんだ女の体が趣味なのかな?

 確かに舐めがいはあるだろう。私の汗、美味しいらしいし。でもまさかここの神にそんな趣味があったとは……そんなことを思ってると、靄の中から奴はあらわれた。


『無礼を働いてすまない。これもしかたないことだった』


 いきなり謝ってきたからちょっとは殊勝な神なのかとおもったけど、なんか違うかもしれない。結局の所はこっちのことなんて考えずに自分の行動を行って来たわけで……そこには絶対の自分の正しさがある。


「仕方ない? そんな言い訳で済むと? これは明確な敵対行為だけど?」


 私は強気にいくよ。あちらは中位、それに対してこっちは下位の神で、立場的には向こうが上だ。力でも明らかにこいつが強いだろう。でも、私は自分が強い必要性なんてない。

 なにせ私にはズラララバライトとヴァラヴァレレイドがいるのだ。虎の威を借る狐? それで恥ずかしくないのかって? 全く!! 私はこれを私の美貌のなせる事だとおもってるからね。

 つまりはこれも私の実力なのだよ。


 眼の前に現れたペチュラは座ってたときにはわからなかったが、なんか大量の昆虫の脚? みたいなのを背中から出してた。そしてそれがワキワキとうごめいてる。かなりキショいがここで「キッショ」とかいったらまずいかな? それに上半身の服もぬいで、晒してる。これって私を抱く気満々ってこと? 

 私はアブノーマルな行為にも寛容的だけど、そこには互いの了承あってのことだよ。こんな一方的なのはだめだ。私のこのお腹をみたせいで、もしかしてペチュラの性欲を刺激した? いやいや、流石にそれはないと思いたい。


「わかってはいるさ。リスクはある。だが、こうでもしないと、貴女と二人きりにはなれなかった」


 カシャカシャカシャ――とその三角形の口の所が重なり合って雑音がなってる。それにギシッとベッドをたわませて乗ってくる。私はとりあえず端っこに移動する。けど私の全周囲をペチュラの背中から出てる脚が囲んできた。

 どうにか雰囲気を出そうとしてるのかもしれないが……全然そんなのないからね。こんなのは強姦と変わんない。私は強い瞳でペチュラを睨む。


『落ち着いてくださいラーゼ神』


 どこからか聞こえてくる全く違う声。するとなんかペチュラが「おお、わが女神」とか言い出した。おい、それって私に言ってないよね? 私以外に夢中になられるとなんかムッとしちゃうんだけど? 

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