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「ようこそ。ラーゼ神。ささ、こちらへ」


 そんなふうに招かれて、私とうさぎっ子は進む。この妙に甘ったるい香りと、そしてピンク色の空間をね。花もどこかきれいというよりはグロいというか? どっちかというとそんな感じである。

 だって鮮やかは鮮やかなんだけど、色がなんか毒々しいんだよね。真っ赤な花にはなんか斑点があるし、やけにどぎつい色をした花々が多い。そしてそんな花々に実ってる種とか果実とか……それもとてもパステルなカラーをしてらっしゃる。そして更に言えば、なんか分厚い唇の口がついてたりね……

 そこから歌を歌ってたりしてる。まあこんなのは神の世界ならそんなに驚くことじゃないよね。

 案内されて奥へといくと、おおきな大きな花があった。そこには幻想的で、とてもかわいい妖精のような神がいました……といえたら良かった。実際はそんなわけはない。


 まあ今まで毒々しい花々がいっぱいだったのに、いきなり幻想的になるわけはないよね。むしろ毒見? が上がってるといってもいい。大きく開いた花の絨毯は紫色してる。鮮やかな紫色だ。そしてそこから斑点が……と思ったけど、近づくとそれは斑点ではなかった。なんか大きな目玉? みたいなのが、ギョロギョロとうごめいてた。そして斜めに咲き誇るまたひときわ大きな向日葵をもっと毒毒した色にした花があった。そしてそこに……この招待状を送ってきた神はいた。


 眷属がダンゴムシを頭に乗っけてるようになやつだったから、その系統の神だと思ってたけど……あながち間違ってはいなかった。その花に鎮座してる彼こそがここの神なんだろう。


「ようこそ、そなたがラーゼ神だな」


そんなふうに彼はいってくる。取りあえず私は「ええ、そのとおりよ」といってみる。ほら、頭を下げるとか神同士ではそんなにしないらしいし。なので逆に堂々とする。これが正しい神の付き合い方である。

 まあ明確に格上……とわかってるとねヘコヘコもするけどね。まあけど一応向こうが格上ではある。なにせ目の前の神は中位の神だ。私は新生宇宙をもってるとはいえ、この宇宙では下位の神である。

 だから実際上下はある。でもどうやら向こうも気にしてはなさそう。眼の前の神は鋭い三角形の頭をしてる。そしてピンと伸びた長い首。肩という部位はほぼなくて、いくつかの腕が首から下で出てる。そして胴体には眷属が着てたようなスーツを着てる。だから胴体部分はよくわからない。外に見えてる部分だけじゃなく中にもまだ腕を隠してそうな雰囲気はある。

 そして下腹部には尻尾もあるし、ズボンもはいてる。でもそのさきから見える足先は虫のように細長い。


 まあなんか見た目進化したカマキリっぽい。羽があるかはわからない。でも別に神だし、そんなのなくても飛べるだろう。さてさて、彼にはどんな思惑があるのかな?

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