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「順調に事は進んでる」

「ああ、やはり馴染みがいい。だがまだだ。お前も気づいてるだろう。力の違和感に」


 そういうアクトパラスに私は頷く。神になる前からやってきた間柄だ。何を言いたいのかは深く話さなくてもわかるさ。それに私たちは互いに魂の回廊をつないでる。それこそが我らの誓いであり、そして約束だ。

 血ではない。魂の契約。我らが見るものは同じ。ただやり方は少しばかり違うが……だが我らはそれぞれに足りない部分を補ってる。我は知恵を、そしてアクトパラスは力を担当してる。

 宇宙には竜という神にも勝る生命体が跋扈してる。だからこそ、その竜をどれだけ味方につけれるか……それが大切だった。でもそれにも力は必要。竜は脳筋しかいないからだ。

 奴らはアクトパラスのように力こそ正義な奴ら。だからこそ、アクトパラスとは相性がいいらしい。すぐに戦い始めるアクトパラスを気に入ってる竜も何頭かいるほどにだ。

 まあだけど、何頭……という片手で数えられそうな数ではどうしようもない。この戦いで有利を取ることはできない。けど我らには勝算があった。それはまずはこの戦いを引き起こしてる力が我らの宇宙産ということだ。

 実際垂れ流してる神は我らではなくラーゼだが……だがラーゼの力は元は我らが分け与えた力だ。だからこそ、親和性が高い。我らはこの力を思う存分に使える。

 それが一つ。そしてもう一つが、アクトパラスのカリスマというべき性質。竜を味方につけれるカリスマ性だ。戦いを通じて竜はアクトパラスを気に入る。そこで味方につけた相手を私が術をもって、この力をより使えるようにかえてやるのだ。


 それによってこっちは徐々に数を増やしつつ、より親和性が高い集団が出来上がるという訳だ。竜は単純に食らった竜の力を得れる。だからこそ、竜か竜を倒しても問題はない。

 負けない限り、こっちには得しかない戦いだ。


「どうやって別の宇宙を奪うか考えてたのだがな」

「ふん、余計な策略など必要なかったということだ。あいつはそういう奴だ。トラブルを起こしてくれる!」


 楽しそうにアクトパラスはそういうが……作戦立案をする身からすると、あれはイレギュラー過ぎて困るというのが本音だ。今は状況が好転してるが、制御できない存在が味方にいるのは危険因子にもなる。

 だが……だ。だからといって……


(あれを排除するのは難しい)


 なにせあれにはズラララバライト、そして今やヴァラヴァレレイド……という別格の龍の庇護がある。アクトパラスが竜に好かれるとしたらラーゼはその上の龍に好かれる体質でないと説明できない。

 あの二体にはいくら竜を寄せ集めても勝てやしないだろう。それにさっきアクトパラスが言ったように……この戦いにも変化が起きようとしてる。それは力の質が変わってきてるということだ。

 ラーゼの奴が何かまた変な事をやってるんだろう。困った女だ。一番頭痛いのがあいつでしかない。

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