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&138

 私は気持ちよく水の中を漂う。それをどのくらいやってただろうか? わからないけど、十分なデータが取れたのか、球体上の水が流れていって私は解放された。そしてびしょ濡れの私の元へと顔を真っ赤にしてタオルを持ってくる一人の人。

 こんなお腹がでちゃってる私にも興奮してるんだね。私は「ありがとう」といってタオルを受け取った。これはただの水じゃないからね。なんかその人に案内されて、特別なシャワー室へといったよ。それこそ沢山穴が開いたところから水が落ちてくるあれではない。

 もっと分子レベルでついてるものを落とすために、ナノミストみたいな? そんな周囲全部から細かな水滴が噴射されるシャワー室を使って私を綺麗さっぱりにしてくれた。

 それでさっさと着替えてどんな話が聞けるかな? とワクワクしてたわけだけど……


「お待ちくださいラーゼ様」


 そんな風にいわれて私はなんかとても大勢の人におめかしされてしまった。まあ神に対しての対応としてはもしかしたらこういうのが普通なのかもしれない。けどこれまではここまでの事はしなかったはず。

 さりげなく用意されてるお菓子とか飲み物が最高級だったのには気づいてたけどね。でもそのくらいだったのに……なんか今日はやけに私に干渉してくる。

 けど……


「今や貴方はこの宇宙でも唯一の新生の宇宙の始祖。それを考えるとこれでも足りないくらいですよ。なにせ貴方様はいつ暴発するとも限らないこの宇宙の救世主になりえる一番の存在なのですから」


 ――そんな風にいわれちゃあね。私だって「ええーそうかなー」と相貌を崩してデレデレしちゃうよね。それに流石は特異な天才たちが集まってる場所なだけあって、ここはそこらの宇宙でも見られないような最先端がいっぱいだからね。

 色々とやられるのも全て最先端と思えば、優越感が増すというもの。この宇宙だって端っこなんだけどね。辺境とバカにする神が多いのも事実ではあるが……この人たちが造った最先端は広く実はこの宇宙全体に広がってるものは多いと聞く。

 それぞれの星に普及する……なんてことはないが、彼らの商売相手は神である。神に有意義なものは沢山あるんだよね。この宇宙の希望……となってしまった私には何かプレゼントの一つや二つあったりして? 神の世界は貨幣経済ではないけど、代価はちゃんとある。それは神へのお願いという形でかなえられる。


 神は大抵なんでもできる。けど神にも得意不得意はある。それに何気に使ってる力でも、神によって根源は違う。魂の元とも言える部分だ。それによって異なる微妙な差異。

 そんなのとかも天才たちには眉唾ものならしいからね。流石は天才という名のヘンタイ達。当然私にも代価は求めるだろうが、私は既に十分すぎる程に払ってるだろう。

 なにせ私のこのお腹には別宇宙……全く新たな新生宇宙があるんだから。こいつらのこのもてなしぶりを見るにそれは確定的だ。

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