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『ラーゼ!』

『ラーゼ……』

「ラアアアアゼさまああああ!」


 私が戻ってきた時の三人の反応である。一番たんぱくだったのばズラララバライト。ヴァラヴァレレイドは感動を押し込めてる感じだった。子供のようになったのはドラグの奴だ。ここにウサギっこもいたらきっと「戻ってきたんだ」とか興味なさそうにいったんだろう。


 でも彼らは一斉に気づいた。私の変化に……


『ラーゼ、何をした?』

『ららららラーゼ……なんとおいたわしい……」』

「ラーゼ様! どんなになってもお美しい!!!」


 そんな三者三葉の反応。何が起こったのか……それは簡単だ。元の宇宙に戻ってきた私には変化か起きてた。まあ私はもう一人の始祖となったわけだから、それも仕方ないよね。

 だって私はもう、ただの辺境の神ではない。始祖の神なのだ。つまりは全ての神の頂点……いや全ての存在の頂点といっていい。まあそれは私の宇宙だけでの話ではある。こっちでは私はただの辺境の辺鄙な下位の神である。

 そんな私だけど……なぜにこんなに皆が驚いてるのか……それはかんたんだ。それは私が妊婦のようにお腹が大きく成ってるからである。私はいつくしむような顔でお腹を撫でる。そしてこういった。


「私は今、宇宙を育ててるの」

『そこにお前の宇宙があるというのか? 何も感じないぞ?』

「ズラララバライトでもそうなんだ」


 こいつは古龍である。かなりの力を有してる。とても長く生きてるから、それだけ力の扱い方だってうまい。そんなズラララバライトは今きっと私のこのお腹を調べてるはずだ。でもどうやらわからないらしい。


『本当にそこに? 触ってみても大丈夫か?』


 そんな風に言うのはヴァラヴァレレイドである。私は頷いてあげる。するとおずおずとヴァラヴァレレイドはその爪の先から力を伸ばしてきた。そして私のお腹をちょんちょんと確かめるように触って、そしてその力を広げて撫でるよう触った。

 今の私はマタニティ的なゆったり目の服を生成して着てる。材質も薄いからよくわかることだろう。この命の鼓動……宇宙の鼓動が。


『何もないようだが?』


 あらら、龍と言うのは案外に鈍感らしい。ちゃんとあるのにね。まあそもそもが宇宙が違うからね。力の根源から何から、全てが別の宇宙では違うのだ。だからこそ、この宇宙で生まれたズラララバライト達はどんなに強大だとしても、私のこの宇宙では関係ないってことなのかもしれない。

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