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&129

 かつて私は神の器であった。その時から私に生殖機能があったのかはわかんない。それに今は神で、私の体は強大なエネルギーが形作ってるだけで、生物ではない。

 なのに……だ。なのになんかそこ……私の下腹部がカギになってるような? いやもしかしたらそれは私が『女』という認識をもってるからなのかもしれない。もしも私が『男』という認識をもってたら、もっと下の方が熱くなってたのかも? いや、想像したくないな。

 でも実際……私は口から取り込んだ力をお腹のさらに下……臍のちょっと下の部分を意識して、そこに二つある(ない)子宮に力を流すようにした。

そしてそこにためるのだ。すると……


「んっ……」


 暖かくなる。そして明らかに増えてるのがわかる。いや、ないんだよ? 私のこの体はもう神の器でもないからね。神として再構築されたエネルギー体なのだ。確かに前の体を無意識に参考にしてると思う。

 だからまあもしかしたら残ってるものはあるだろう。子宮だって機能としてはなくても、体には残ってる? 可能性はあるかもしれない。


「はああああ」


 子宮で増えた力を私は吐く。確実に生き生きとした新たな力が誕生してる。これってどういうことだろうか? 神の体はエネルギー体であって生物じゃない。

 だからこそ、神と神の子は別に体に宿る……とかじゃないと聞いたことがある。何やら契約とかして、特殊な力の合わせ技を二人でやって、そうやって何やら生み出した者を「子」とするみたいなさ? 実際以前の宇宙にはそうやって生まれた神と神の子はそれなりにいるらしい。

 特権階級意識が強い奴ららしいけどね。なにせ神と神の間に生まれたら自動的に「神」だからね。最初から神だと、それが当たり前で特別だと思うんだろう。


 まあけど今はそんな事じゃない。つまりは神には子宮なんてのは必要ない……という事である。でも……この感覚はきっと間違ってない。


「私がまだ人間の時の感覚を捨てきれてないから?」


 だからこそ、子宮に意味ができてるのかもしれない。神として馴れたらそれこそ生物としての肉体のわずらわしさから解放されるともいうからね。けど私はまだそこまでの域には達してない。

 だからこそ、無い筈の子宮という器官が命を育む場所となってる? 命というよりもエネルギーなんだけど……まあそんなに変わらないか。でもこれは……


「よし!」


 私は気合いを入れて子宮を意識して、どんどんとこの不完全な宇宙を取り込んでいくことにしたよ。ある事を思いついたからね。

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