表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2054/2423

&119

「現れろ。私が許す」


 そういった。その瞬間、私が置いた□の簡易聖杯から何かが溢れだす。それは流れ出るとかはしてない。ただただ、そのあふれ出てる何かが、簡易聖杯をおおってる。そして大きくなってる。


 私はそんな簡易聖杯を抱きしめるように抱える。優しく、そしておおらかに……私はいつの間にか真っ裸だった。全てが始まる瞬間だからかもしれない。だからこそ、始まったばかりの姿でないといけないのかも。


 抱きかかえてた私も包み込み……それが増え続けていく。そしてどこかに意識が沈んでいく。



「ん……」


 気づくと私は真っ暗な場所にいた。起き上がろうとしたら、あることに私は気づいた。それは私の手や足……つまりは四肢がどうやらこの場所に埋まってるということだ。

 いや違う、同化? してると言った方がただしいか? けど感覚はあるから、四つん這いになるくらいはできた。私の綺麗な手足が……私は周囲を見回す。けどはっきり言って何もない。

 そう何も感じない場所だ。本当に何もない……ただの無。


「これって……成功してるの?」


 よくわかんない。これが全く新しい宇宙でいいのかどうか? だって本当に何もないんだもん。てか……


「私自身はどうなってるの?」


 私は今、自分が創造した宇宙にいると仮定しよう。でもそれからどうしたらいいのか……全く持ってわかんない。私は力を感じようと思う。だってこの宇宙は私が造ったのだ。ならば……私には宇宙の中心として全ての力が集まってる筈。

 だって元の宇宙だって中心にはあつまってた。ならこの宇宙だって……ね。実際何もないから力も何もないかもだけど……


「いや、まってよ。本当に何も感じないんだけど……」


 私は結構焦ってる。宇宙を創ろうと思ってた。それは確かで、そして成功したかもしれない。でもこうなるのは予想外というか? 誰か助けてほしい!!


「うええええええん!? 誰かあああああああああああああ!?」


 そんな風に私は大人げなく……というか神らしくない感じで泣いてる。誰かに気づいてほしいからだ。けど……何もならない。魂の回廊も切れてるし……一緒に宇宙創造の為に使ってた魂は……それもどこかに……本当の一人ボッチ? 

 宇宙創造だけに気を取られて、そのあとの事ってよく考えてなかった。そうだよね。だって宇宙を創造したら、その創造した宇宙だってどうにかしないとだよね……けどまさか完全にこっち側にいるとは思ってなかっんだよ!?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ