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&118

 私だけでは見えなかった……感じ得なかった力の消失の概念。それを感じ取れる魂とつながることで、私はきっかけを掴んだ。やっぱりたくさんあるからこその個性……それってつまりは多様性である。

 一つの事に凝り固まってしまっては解決できないことも、たくさんのアプローチをすることで解決できる。それを証明してしまった。ある意味でこれは今のこの宇宙にも言えることではないだろうか? 悠久の時を経てきた宇宙だからこそ……その考えは凝り固まっててもおかしくない。

 実際色々と地位とか順位とか……そんなのが既に出来上がってるからね。そんな風になっちゃうと、きっとそれを守ったり……固めたりするやつだっているよね。

 実際自分の宇宙以外には一切興味がない神はいるらしい。そして竜とかの大半はただ自分を強めようとうしてるやつだけだ。この宇宙全体の事を考えてるやつが一体どれだけいるか……


(いやいや、今は雑念はだめだね。今、眼の前の事に集中)


 消失した力……けどその消失を感じる事ができるようになった私はそこに今度こそ明確に螺旋の簡易聖杯を接続した。すると螺旋の向こうに意識が飛んでいく。


(不思議な感覚……何だろう……全てが遠くに感じていくような……)


 私は気付いた。どうやら魂の回廊……それが切れてる。ズラララバライトとヴァラヴァレレイド……二人と結んでる魂の回廊を感じれない。


 そして私は思いだす。天才たちとの会話。


「無いのか、あるのか……どう思いますかラーゼ様?」

「なにそれ?」

「だから無い所にあるのか、ある所にないのかってことですよ」

「え?」


 これだから天才は……とと思った会話だ。自分たちが天才だからって勝手に自分の頭の中だけでロジックを固めてこっちに出力しないでほしい。だって意味がわかんないから。私はでも根気強く付き合ってやった。

 そしてなんとか私は自分でもちょっとは理解できるようにして咀嚼した。


「きっとこれが虚数空間」


 何もない……けどないのにある……そんな場所。虚数の在り処に私は今……たどり着いてる。いやこの表現も違うのかもしれない。彼らにとってはね。


 ただ私は観測したから、そこに「ある」と感じてるだけで、実はここには「ない」のかもしれない。でも私にはあまり深い理論なんてのはどうでもいいといっていい。

 そう、大切なのは「観測」することだ。だから私はここに□の聖杯を置く。

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