&88
「この波に乗らない手はない!」
そんなことを言ってアクトパラスとゼンマイはこの辺境騒動に対して自分たちも出ていくことにしたらしい。しかも……だ。しかもしかも、なんか二人には竜がついてた。え? どういうこと? である。私は何も聴いてないよ。
だって私達の宇宙の管理竜はズラララバライトであるはず。それには二人だって納得してたはずだ。私は二人とそして二体の竜を見送った。女らしく私はただ家を守る……とかいうわけじゃなく、ただ面倒だから出向かないわけだ。
まあそもそも最近はまったく持って二人とは会わなかった。きっと新たに得た宇宙の管理と育成で大変だったんだろう。私は新たに得た宇宙を全部アクトパラスとゼンマイに譲ったからね。てかだからこそ、今はその宇宙をちゃんと整える……それに使った方がよかったと思うんだけど……
そういえば私達に負けた神だけど、宇宙をなくした神がどうなるのか……私はよく分かってなかったからその末路とやらを始めてみた。まあ大半はどうやら自身の下につけて、神の権限は剥奪された上、眷属という形で宇宙管理を任される様になる……というのが普通らしい。
それこそ宇宙を大きくしていくと言うことはもちろんだけど無数の星を作ることになる。そしてそれらで命を育てていくわけで……そんな無数の星を神だけど管理していくのはきっと出来るんだろうけど、大変だ。神だからって大変なのはそうなんだろう。
だって私だってそんなに広くない宇宙で三桁くらいの星でその中で更に命がまともに育ってるのは少ない。実際は私の宇宙でも五桁くらいの星を作って管理するのが普通らしいが……すでに私はいっぱいいっぱいだよ。
それこそ普通サイズの星でもう無数……という感じの星を作り出す必要があるらしい。それだけでもう辟易だよね。それを一人で管理? むりむり……だからこそ、
神は眷属を生み出す。それは自身の分身だったり、その宇宙で顕著な魂を引き抜いたり……自身の宇宙で神まで至った者をそうしたり……と様々だ。その中の一つに別の宇宙の神もある……ということだ。
あの団子の様な神はヴァラヴァレレイドに食われたわけだけど、その後吐き出されて、今はアクトパラスとゼンマイの下に送ってやった。そもそもあの宇宙の星もそのままだし、あの団子の様な神がいたほうが効率いいだろうと思ったからだ。それに……本音を言えば団子なんて側にいても……ね。それが本音。あいつを傍においても何もワクワクしなかったから、二人に上げたのだ。
まああの団子が居るから、二人はこの辺境騒動に掛かれるんだから、私に感謝は耐えないだろう。
(私なら新たな宇宙を育てるため……とかいって引きこもるけどね……)
無理矢理増やしても手に余ったりするじゃん。けど、どうやらアクトパラスとゼンマイはそれでも宇宙をどうしても増やしたいらしい。そればどうでもいいけど……私はズラララバライトにあの二人についてる竜について聴いておくことにする。




