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「しゅ……しゅみませんでしたぁぁ!!」
そういって団子のような神が私に頭を下げてきた。けど……
「ふん」
「なんでええええええ!?」
ヴァラヴァレレイドは許すことはなく、今もこの宇宙の星をまるで片手間くらいの感覚で葬り去ってる。あんな簡単に星って壊れるんだ――と思うくらいである。まあそもそもヴァラヴァレレイドはこんな神のいう事を聞く奴ではない。私のいう事しか聞かない奴である。だから私が辞めて――と言わないとヴァラヴァレレイドは星の破壊を止めることはないだろう。
「やめ……とめてくれよぉ……」
そんな風に懇願してるが、ヴァラヴァレレイドはやめないし、私もただ静かに見守るだけである。まあこの団子のような神の混乱ぶりもわかる。だってヴァラヴァレレイドはめっちゃ強い龍である。こんなところにいる事自体がおかしいし、こんな端っこの宇宙の戦いに出張るようなやつでもないはず。
私よりも何千年? 何万年? それはわかんないが、きっと長く神をやってきて神事情ってヤツを私よりもこいつは把握してるはず。戦ったところで、ヴァラヴァレレイドには通用なんてしないから、この団子のような神は謝る一辺倒だ。けどそれは相手が違うと思わないのだろうか? てか、こいつは私とヴァラヴァレレイドの関係をどうおもってるんだろうか?
普通は一つの宇宙に一つの竜がつく。けど忘れちゃいけないのは、わたしたちの宇宙は辺境……ということである。そう、強い竜なんてのは辺境よりももっと宇宙の内側にもう縄張りを持ってるはずである。
(そういえば、そこら辺ヴァラヴァレレイドに聞いてないな)
よくよくかんがえたらヴァラヴァレレイドにもすでに守ってたはずの宇宙があるはずなんだよね。私のところに勝手に居座ってるが、それっていいのだろうか? まあヴァラヴァレレイドが何も言わないのなら、別に私はいいけどね。
つまりはこの神的にはヴァラヴァレレイドが私の下にいる……という発想できてない? いや、結構私についてるって発言はしてると思う。それにヴァラヴァレレイドが暴れて私が謝りに来た。それだけで私についてる龍だと思っておかしくないのに……こんな辺境にこんな強力な龍が来るはず無い……とこの神は思い込んでるのかもしれない。
まあけど流石にそろそろイライラとしてきた。だってこの団子のような神……まったくもって私をみてないんだもん。




