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自分史上主義の私が「皆で勝つ」なんて言っても、何を言ってるんだ? と思うやつもいるかもしれない。それとも皆はもしかしたら更に信仰心をまして「さすがラーゼ様!!」とたたえてくれるか……まあ皆なら後者かもしれない。
皆、私の事優しいって思ってるからね。私はいつだって自分が一番なんだけどね。なぜだろうか? わかんない。私の顔が良いからか? けど悪いことじゃないからね。
私の力……愛聖女が皆にも出現して、それによってモブの一人までラジエルに対抗できるようになった。勿論、愛聖女が出現しようとも、一人の人種がラジエルに勝てるなんてことはありえない。
けど私達は皆で戦ってる。ラジエルの王の剣も、皆でやればとめられる。一人では無理でも、二人……三人……いや十人も防御に徹すればとめられる。そして動きがとまったところで一斉にその体に組み付く。そこに攻撃力が突出してるグルダフとか鉄血種とか他の種族が攻撃をしかける。愛聖女が味方へのフレンドリーファイアを防いでくれる様になったのが大きい。
仲間がラジエルに組み付いてたとしても、何も考えずに最大攻撃を叩き込むことができるんだ。グルダフがその大きな斧でラジエルを脳天から一刀両断する。いやしたように見えたが、ラジエルのやつの身体はなんかペラッペラになってた。まるで皮だけが剥げたみたいだ。脱皮? あいつは爬虫類ではない。どっちかというと猫科の獣人だったはず。脱皮なんて機能はない。けど私だってヘビの能力は持ってる。そしてラジエルもあいつについてきてた全ての種の特性を取り込んでるみたいだから、そこにきっとアレもあるんだろう。脱皮したラジエルはどこに? 皆が探す。そんな中、森がなんか赤くなっていく。そして一部分からドッカ~ンと噴火した。
普通は噴火って活火山にたまったマグマが耐えきれなくなって……とかだと思うが、森は森であって、その地中にマグマがあったなんて思えない。でも出てきた。それも地表から数十メートルも縦に伸びるようなマグマを吹き出して。突如のそんな噴火は穴が無いように布陣してたこっちの布陣を強制的にバラけさせる。それを狙ってたんだろう。ラジエルが最低限の障害を倒しつつ、私へと向かってくる。でも絶対にこっちに来ることはわかってた。確かに繋がりを辿って王の剣は私にダメージを与えてた。けどそれでも決定打にはなりはしない。
やっぱりだけど、直接――と思うだろろう。だから私の周囲は固めてる。アンティケイドとヌーディケイド達が動く。でも今のラジエルには心もとないだろう。それだけきっと力の差がある。
でも純粋にヌーディケイド達は私の力を受け取ってるわけで……
「私のこの力を試す協力をしてね」
そう言って今作ってる力を私はヌーディケイドたちへと分けた。




