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(ゼル、あんたの力,限界まで引き出すわよ)


 私は応答しないゼルに向かってそういった。魂の回廊は繋がってるはずなのに、その存在が驚くほどに遠くになってるように感じる。そんな訳無いのに……私にはなぜかゼルを感じることが出来ない。魂で繋がってるはずなのに……だ。前はちょくちょく話しかけて来たりしてたのに……深い眠りについてるのかもしれない。ドラゴンはよく寝てる印象がある。


 なにせちょっと昼寝の感覚で百年とか千年とか寝るのがドラゴンなのかも。実際ゼルはこの世界にそこそこ執着があったみたいだけど……まあ私がゼルが叶えられなかった何かを叶えてあげよう。そうしたら起きたときに「これはすごい」となるかもしれないしね。


 なのでそんな皮算用をしつつ、前借りである。私はゼルの……ドラゴンの力を大きくうけいれる。さっきからビシバシと私の身体に傷がついていく。勿論原因は王の剣だ。


 ラジエルの持つ王の剣が私と仲間たちの繋がりを辿ってその剣を振るうたびに私へと攻撃を届けてくる。これがいやなら、私と全く接点のない奴をラジエルにあてがわないといけない。


 でも……だ。でもそんなのは不可能である。だって私はエデンの盟主で宇宙一の美少女だ。それにアイドルだってやって知名度は抜群だ。ハッキリ言って私が一回もあったことなくても、向こうが私に信仰心を抱いてれば、どうやら王の剣は私への繋がりだと判断して攻撃を届ける事ができるらしい。だって私だってここに集ってる一般兵の全てと会ったことある……なんて到底思えない。


 けどここに集ってる兵士たちはもれなく私をしってるだろう。しらないわけない。てか知らなかったらお仕置きだよ。この繋がりが切れれば、もしかしたら王の剣の私へと届く攻撃をへらせはするだろう。けど……だ。けどこの繋がりのおかげで私へは信仰心という力も届いてるからね。


 ハッキリ言って王の剣のこの煩わしい攻撃はうけいれるしかないっていうね。救いなのは、今は信仰心の方が上回ってるのか、この間接的な攻撃では私へは致命傷となり得ないって事だ。


 せいぜい肉がえぐれてる程度。実際痛々しいし、私の価値のつけられない身体に傷をつけるってそれだけで死刑確定なんだからね。なので私は傷がつく度にラジエルに憎悪をためてるよ。


 この行為を後悔させるためにも、新たな力を生み出そう。成長してるのが自分だけなんて思わないことね。私はゼルの力を上手くバランスよく整えていく。それを今、とても有効であるこの信仰心という力と掛け合わせるのだ。


 どうやらこの信仰心という力も徐々に王の剣によって適応されてるらしいし、ここで更に新たな力を生み出してそれで一気に勝負を決める。それこそ適応される前に一撃で……だ。そのために、私は二つの力を絶妙に体内で混ぜていく。

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