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どうやら王の剣が私への対応を再び果たしたというのは本当らしい。簡単に言うと王の剣は私1・0にしか対応してなかった。それが今、愛聖女と信仰心という新たな力を手にした私、バージョン1・1に対応したということだ。
これは再び私への特攻をラジエルが手にしたことと言うことだ。近づかれたらまずい。とか思ってたんだけど、そういうことじゃないらしい。あいつは……そうあの剣はどうやら私の僅かな繋がりとかを辿って私への攻撃ができる……らしい。
つまりどういう事かというと、どうやら王の剣には距離なんて関係ないってことだ。無数の兵士がラジエルへと攻撃してる。一対百……くらいの数の差である。卑怯? そんな訳無い。これも仲間の質の違いであって、それはつまりは私とラジエルの地力の差である。私の努力と魅力、そしてカリスマがあったからこそ、私の方が質のいい連中が集まったということ。
それはつまりは、私のほうがラジエルよりも魅力的だったということである。だから卑怯なんて言葉はナンセンスと言わざる得ない。寧ろ正々堂々だよ。なにせ私達は組織やら国やらそんな単位でぶつかってるのだ。
だからこの状況を卑怯なんて言う権利はない。それが戦い……戦争というもの。
まあつまりは、私は高みの見物してるわけだ。けど油断をしてるわけじゃない。もちろんだけど、私は自身を愛聖女で固めて、その周囲をヌーディケイドやらアンティケイド、さらにいうとヌーデリアたちで固めてる。万全と言って良い守りだ。そしてラジエルに直接攻撃を行ってるのは、鉄血種やらグルダフや、それこそ戦闘に向いてる奴らだけ。後は後ろから遠距離攻撃をしてる。それに柱……この世界の柱と呼ばれる存在だって私側である。
これだけの戦力差……ここまで耐えてるだけでもすごいことだ。それに……ラジエルが王の剣は振るうたびに、私にも攻撃が来てるからね。それが繋がりを辿ってる……という証拠。
(いや、なんかあの剣、やけに私に当たると思った……)
それの原因がこれだ。王の剣はどうやら、私とその人の縁? とかそういうのを辿って、私へと直接攻撃を行ってる。それによって、ラジエルは雑兵を相手にしてるように見せかけて、私への致命の一撃をずっとやってるっていうね。いくらその周辺をを固めてもあの王の剣の前には実際無意味。
だから実際、全員一斉にかかる――というのが本当は良いのかもしれない。けど現実問題、これだけの数の味方が一斉に全員で向かったら、逆に連携も何もなくなる。そうなるとただの烏合の衆だ。
そうなると、ラジエルの強烈な一撃で一斉に消し飛ぶ可能性はある。なにせラジエルもなにだかよくわからない強化をしてる。
(あいつの中に入った魂はウサギっ子だけじゃない?)
たぶんね。あいつの発言。そしてこうやって見てるとあいつは今まで出来なかった事を色々とやってる。それこそ炎になって物理的な銃撃とか、剣戟を避けてるのとかそうだ。
あんな事今まで出来なかった筈だ。あいつもこの土壇場でその魂を燃やして限界値を超えてる。私ももうちょっと頑張らないとダメかもね。試してみたいこと……実はある。




