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H231

「うおおおおおらあ!!」


 私の言葉を受けて、セーファが適当に炎をまとった拳を放った。それは空を切ったかの様にみえた。けど、この場所の特性なら、これで当たってる……はず。多分。


「もっと絶え間なくやりなさい!」

「うるさい奴だ。だが、なら見てろよおおおお!!」


 そう言ってセーファの手足から出てた炎がさらに腕や脚にまで広がる。どうやら炎は完全制御で体のどこからでもセーファは出せるみたいだ。

 たぎる体からセーファのラッシュが始まる。炎はただセーファに付属してるだけじゃないみたいで、なんか炎まで拳となり、ラッシュしてた。


(攻撃が止んだ? ……よし!!)

「セーファその調子よ!!」


 攻撃が止んだのが何よりの証拠だ。セーファの攻撃はちゃんと届いてる。こっちが何もしなかったから、向こうは簡単にこっちに攻撃が出来たわけだ。でも、こっちも攻撃しだすと当然、そんな簡単に攻撃が続くわけがない。でも……


「やっぱりアクトパラスとゼンマイだけあって頑丈だね」


 時々攻撃が来る。でも全然頻度が減ったから、私はマナを循環させて自身の防御力をあげるいつもの奴でどうにかなってる。それにセーファにもマナを与えてるから、自身の中でたまって爆発……なんてことはなくて安心だ。

 そしてセーファは私の力で暴れまわるっていうね。事実上私のマナは無限だ。使ったって世界に帰るだけだからね。まあ大きな変質をしたマナが再び純になるには時間がかかるから、すぐに私のもとに帰ってくるわけじゃないけどね。でも……


(できたばっかりの世界樹が造るマナとどっちが多いかな?)


 私はそう思ってにやりとする。だってそうでしょ。どう考えても、先にマナか尽きるのは向こうだ。実際今世界の頂点の種となってるアクトパラスとゼンマイはセーファよりも強大なマナを持ってる可能性は高い。

 てか一回ボロボロにされたんだし、それは確定だろう。でも今はセーファにはマナタンクとなってる私がいるのだ。マナの量では負けてないどころが勝ってるまである。


 このままじゃ埒があかないと思ったら向こうも別の手をってくるはずだ。


(後手に回るのはいやなんだけど……)


 アクトパラスとゼンマイの所に……と思ってここにきた。でも奴らはいない。あるのは増え続ける触手だけだ。でもそうだね……セーファにも余裕がでてるようだし。


「セーファ、その触手もやっちゃいなさい」

「任せろ!!」


 私はセーファに指示を出して、まずはこの源泉を食い尽くそうとしてる触手を焼き払うことにした。

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