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H228

 私たちはマグマの竜に包まれて、マグマの中を進んでる。別にセーファならこんなのなくても進めそうだけど……私の為か?


(それとも私を這い上がれないところで置き去りにするとか?)


 マグマのエネルギーはすごい。いくら私のマナが膨大でもマグマの中心で置き去りにされたら厄介だ。私はちらっとセーファの横顔を見る。


 なんかぞくっとするような楽しそうな顔してた。そして私がちらちら見てても、まったく気にせずに前だけをみてた。


(あっ、これ敵しか見てない奴だ。戦闘がわくわくでたまらないって顔してるし)


 それが漏れてるね。たぶん私をどうにかするとか考えてなくて、セーファが見てるのは、アクトパラスとゼンマイだけみたい。なら大丈夫か。そもそも自然のマグマのなかに置き去りにするよりも、このまま、この竜に攻撃させた方がいいしね。

 なにせすでに私は体内にいる。この竜は細長い蛇みたいな感じの竜でどっちかというとか軽量級の竜だ。ゼルとかはもっと厚みもあって、筋肉質だし、重量級の竜だからね。まああれは竜というよりはドラゴンといった方がしっくりくるけど。


「あれが……」

「ああ、あれが種だ」

「種?」

「源泉と呼ばれる場所には次の世界樹へとなるかもしれない種があるんだ」

「へえー」


 種か……今のクリスタルウッドはそんなのなしで出来たと思うんだけど……私達って世界樹の事もしかして知らなさすぎ? 一応魔族とエデンの記録は掘り起してるけど、エデンの記録は古いし、魔族は世界樹守るやつらではあったけど、世話とかしてる奴らではなかったから、知識浅いんだよね。


 数千年とか万年単位で時間は経ってるわけだし、色々と変化があっておかしくはない。世界樹も記録的には色々と移り変わってきたらしいから、その過程で星が枯れないために、こうなったのかも? でもそれなら、今の世界樹は異例だよね。ちょっと踏み込むか。


「種ですか。今の世界樹の場所にも種があったの?」

「それはないな。だが世界樹がなった。あれは私達からしたら異物だ。本当の世界樹じゃない」

「そうなんだ」


 とりあえず私はそっけない感じてそう返す。まあ本当は結構びっくりしてるけどね。だって魔族はそんなこと言ってなかったよ? あいつらあほなの? まああほみたいだけど……


(いや、そもそもがミリアって私のマナで復活したんだっけ? なら私が造った世界樹の方が都合がよかった……とか?)


 もしかしたらミリアはそこら辺気づいてたんじゃない? でも別にそこにこだわりはなかった。こだわりがあったもう一つの世界樹の管理者してた種は私の事、認めてなかったからね。

 そもそも魔族は世界樹を守ってたけど、それは魔王を生むためだもんね。魔王がいれば優先順位は当然魔王になるってことなのかも。


「もしかして、アクトパラスとゼンマイはこの世界に真の世界樹を立てようとしてるとか?」

「ありえるな。だが、私は認めはしない」


 そういうセーファは更に竜に力を注いで、一気に種に突っ込んでいく。

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